昨日のたわむれ時間旅行の記事に、「ウディ・アレンのミッドナイト・イン・パリを思い出しました」と嬉しいコメントを残してくださった方がいたので、本日はそれに便乗させていただいた記事。
『ミッドナイト・イン・パリ』、実は過去にしっかりロケ地巡りをしていました。
アメリカ人脚本家ギルは、ほろ酔い状態で真夜中のパリをさまよい、教会の裏通りの階段に疲れて座っていると、ふいにクラシックカーが目の前に止まった。中の男女にいざなわれて乗り込み、向かった先は・・・という話。
最初に車に乗ってタイムスリップしたのは1920年代。そこでギルは、フィッツジェラルド、ヘミングウェイ、ダリ、ピカソ、ブニュエルらに出会う。
物語は進み、次に馬車に乗ってタイムスリップしたのは19世紀末の華やかなりしベル・エポック。ここで会ったのはロートレック、ゴーギャン、ドガ・・・絵画の巨匠たち。
このどちらかの時代にタイムスリップできるとしたら、会ってみたい人で選ぶなら、趣味嗜好的には一も二もなく1920年代の作家や画家、でもでも、のぞいてみたい時代ならこれはもう絶対的にベル・エポック……あーん選べない。覗き見したい。できればその界隈に関係する人間として。覗き見と言ってる時点で野次馬の域におさまってまーす、と自ら宣言するようなものですが。
それにしても出てくる人々、ウディ・アレン節操なさすぎwと笑っちゃうほどもりだくさんで、でも苦笑しつつも全員を羅列したいほどだし、まんべんなく会いたい。ベル・エポックはベル・エポックでその頃のパリってどんなんだったんだろう、本当にロートレックの絵に出てくるような雰囲気を漂わせていたんだろうか……なんて、ウディ・アレンの妄想にもろ乗っかる形で、私達観客も一緒に妄想旅行ができる映画だった。
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2016年のパリロケ地巡りは、15本(記事にしていないものを含めると20本近く)の映画を11日間という短期間で計画的にせっせとまわっていたため、「よし写真撮った!はい撤収!次!」みたいなこなし仕事感があって、正直なところその場所でゆっくり空/妄想して楽しむという感じではなかった。その点では今考えればもったいなかったとも思う。でも短期間でこなしたことにより、数ヶ月暮らしていた時よりも、パリの町の構造が一気に飲み込めた気がする。暮らしていた時は2回とも郊外だったし、出かけるとしても学校往復とかたまに人に会うくらいで、あとはやることがあって部屋にこもりがちだったので。
映画15本のロケ地巡りの記事はこちら⬇。
とほ
p.s.
ウディ・アレンの映画、私は好きなものとそうでないものがきっぱり分かれるんだけれど、ミッドナイト・イン・パリは間違いなく好きの方。なんだけど、ブログ読み返してみると「思い入れがない」なんて書いてあるな。汗。この時まわった15本+αの中に思い入れのうんと強い映画が何本かあったため、それとの対比もあってクールを装っていたものと思われます。