インド映画『TEVAR』のせいで自分が壁フェチなのを認識しました。

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ロケ地-インド

 

TEVAR』ロケ地、続きです。

この映画、ストーリー自体は、自分の中ではさくっと愉しむ活劇ものの範囲を越えていないのですが、まあさくっと愉しめばいい話だと思うので問題ないのですが、それでも、さくっと、とか、軽く、という形容詞に似合わない映像的琴線をえぐるツボもあるといえばありまして、それが前にも書きましたけど、色と構図。

具体的には全体的な淡い緑のトーン。

そして壁。

壁がね。いいんですよ。

他にも逆光気味に回る遊園地の遊具とか、シャンプーパウチがゆれる店の軒先とか、ピントウの家の前の坂道とかランプの水滴とか、いっぱいあるんですけど、特に壁。

映画に限らず、インドを旅していると薄汚れた壁にかかれた文字や絵に目を引かれてよく見入ってしまったりもするのですが、なので私が壁好きというのはあるのでしょうけど、この映画でもしばしばぐっとくる壁がでてきて、でもね、絶対ねらってやってると思うの。

ちがうかな。

実際、最近になってYoutubeで見つけたメイキングでは壁画描くところがあって、あれ描いたんかーい、って

まあいい。それはまたあとで。

 

冒頭のキャプチャは(この先シーンの説明ネタバレ)建物の屋上から飛び降りて追手から逃げる場面なんですけど、飛び降りて着地して走り出す直前のこのカットが、いやーもう、なんか好きでねえ。このね、左手に2人がいる配置が好きなんですよ。この配置になるように何度もDVDとめたりしてね。

で、この壁見たい。

と思っちゃったわけです。何故と言われても困ります。見たいと思っちゃったんです。

でもどこかまったくわからない。屋上で追い詰められている場面でも、このあと通りを逃げていく場面でも、俯瞰で全体を見渡せるカットが多いので場所の目印になるものを探したのですがない。

タージマハルは映ってないし逃亡シーンだから中心地ではなさそう、そもそも撮影自体がアーグラーかどうかもわからない、これは映画の中のワンシーンである、いかようにでも作り込める、というのも一応ちゃんと頭にあってのロケ地探しではあるんですけど、それに土地勘もないしなにぶんインドですし昼間とはいえ危なそうな場所だったらいさぎよくあきらめようとは思ってもいましたが、ともかくもだめもとでスマホに画像を何枚も取り込んで現地入りし、前回記事にしたスーパーマンソング場所も含めたロケ地巡りのためオートリキシャを交渉する際に「この場所知ってる?」と首から紐でかけたスマホ画像を自分でぐいぐいひっぱりながら見せる作戦を取ったところ、その若いドライバー(と勝手に集まってきたそのへんの人々)が「知ってるまかせとけ」と自信たっぷりにおっしゃり、4箇所で幾らという交渉が最終的に「じゃあ400、満足できなかったら350でいいよ」というので交渉成立となったのですが、結論を言うと案の定見つけられなかったんですけどね。

 

 

 

マターブバーグ、ヤムナー川、橋、とまわってきて見えてきた町をドライバー君が指差し、このあたりだ、僕はここで待ってる、と降ろしてくれた界隈をぶらっと一周してみたんですが、めぼしいところが見つからないまますごすご立ち去る結果となりました。



いちおう撮ってみた写真。


いちおう撮ってみた関係ない壁の写真。

まったく関係ない撮れ撮れボーイズの写真。

もはやまったく関係ない個人的趣味による最小級観覧車の写真。

 

屋上から撮っているシーンが多く、路地だらけ&建物に囲まれた土地勘のないところを探すのにそもそも無理があり、私が見つけられなかっただけで本当にそこだったのかもしれないけど、でもそのあとオートに戻った時に確認した時の目のキョドり具合からすると多分ちがうな。あれは。

まったく、オートの皆様の乗せる前の自信たっぷりさはすげいな、と毎度ながら感心せずにはいられません。

が、一方で、私の依頼自体がタクシーに乗りこんで即「前の車を追って!」と頼むたぐいの無茶ブリであることも承知しており、そんな中けっこうけなげに橋の説明してくれたりとか、なんのフォローか後半チャイ奢ってくれたり、最終的には350でいいといってくれたし、なんか逆につきあわせて悪かったね、という気もしないでも

ええと。あれ。なんの話をしていたんでしたっけ。そうだ、ロケ地の話ですよ。

というわけで、どうしても見たいという鼻息の割にあっさり敗退した話を長々してしまったので、もうひとつ、別の壁の話を。

 

 

 

挿入歌『Joganiyan』の中に出てくる夜の雨の中の逃避行シーン。TEVARの中でもっともきゅんとくる場面。ピントウまつげ長!ってなってラディカが恋に落ちるシーン(ちょっと違う)。

このシバ神とパールバテイと思われる絵の描かれた黄色い壁がさっき言った、描いたんかーい壁画、だったんですけど、まあ、インドの通りの壁がこんなきれいなはずないか。

ですが、どのあたりかはわかりました。最終日の午前中、タージマハル南門周辺を歩きまわっている時にみつけました。正直に言うと、それっぽい場所の写真を片っ端から撮りまくり、帰ってきてから歌の場面と照合しました。

 

Agra, visited as the film location of "Tevar".
Agra, visited as the film location of "Tevar".
Agra, visited as the film location of "Tevar".

前回紹介したスーパーマンソングで出てきたアーチとはまた別のアーチ。

右手に見える薬局のマークやアーチの形からこのあたりを、ラディカとピントゥが行ったりきたり逃げたり隠れたりまつげ長ってなったりしてるはずですが、間違っていたらごめんなさい。間違っていて困る人がいるとは思えませんがともかくごめんなさい。

実はこのアーチもスーパーマンソングに出てきますし、他のシーンでも出てきます。つまりこのあたりがピントゥ仲間のたむろ界隈ってことなんだな。

狭い地域なのでぶらぶらしているだけで、どんぴしゃの場所が見つからなくても映画の雰囲気が味わえて楽しかったのですが、いつのまにか、ロケ地のことは忘れて壁やアーチや扉の写真を撮りまくっていたということは内緒です。

本当は坂道にある家も見つけたかったんですけどね。