CBロケ地:コレリ大尉のマンドリン4/Captain Corelli’s Mandolin in Ag.Fanentes

※当ページには広告が含まれています※
※当記事には広告が含まれています※
クリスチャン・ベール

クリスチャン・ベール(以下CB)ファンがお届けするケファロニア島『コレリ大尉のマンドリン』ロケ地巡り。

『コレリ大尉のマンドリン』のロケ地-ケファロニア島
掲題の通りでございます。次のロケ地はギリシャの数ある島の1つケファロニア島。南部のサントリーニ、ミコノス、クレタ、ロード...

聖ゲラシモスの奇跡冒頭の陽気な村人たちのダンスの場面が撮られたAg.Fanantesへ。

 

映画の前半。

冒頭の陽気な村人たちのダンスシーン。

まだ出兵する前、ペラギアとも婚約を交わす前、ただただペラギア大好き、を享受している頃のマンドラス。幸せそうであればあるほど、あとのことを思うとせつない。

 

聖ゲラシモスの日の行進に使われた坂道から目的地であるFanentes教会(Ag.Fanentes)跡地までの一帯は、アクロポリスと呼ばれる神殿や城塞などの遺跡のある小高い丘で、なだらかな、時々はややくねくねと急な上り坂が、続いていました。

平地もあるにはあるけれど、距離の読めない中歩くには、なかなかに、なかなかなかにきつい道のりです。

アクロポリスの名の通り、確かにところどころに遺跡のようなものがあり、ウオーキングマップによると、最古のアポロン神殿もどこかにあるらしく、そっか、ここはオリュンポスの国だった、と、頭のどこかは感慨深く、せっかくだから探して行ってみたい気持ちもあったのですが、

だんだん乳酸が幅をきかせはじめていました。のどの渇きも、途中からやばめモードに突入。ファンタオレンジのことが頭から離れなくなるという事態に。
なんでかファンタオレンジ限定。

こんなところ、歩いてる人だれもいません。車もほんのときおり通る程度。

正直、コーンウオール実験のときより、切実にヒッチハイクする気になっていたのですが、歩きながらうしろからくる車をヒッチするのもなかなかに難しく。

そんな中、一度だけ、後ろからとまってくれた車がありました。

「コンニチワ!Ag.Fanantesってこっち?」

「だと思います。あの」

「アリガト!サヨナラー!!」

ぶぶーん。

すべてのもち日本語を使ったと思われる会話のあと、またたくまに去っていかれました。

_| ̄|○

というあれこれがあったものですから、思い入れ度的にマックスレベルの
このダンスシーンの現場が遠くから見えた時には、喜びもひとしおでした。

Film location of Captain Corelli's Mandolin in Ag.Fanentes. Mandras, dance

Film location of Captain Corelli's Mandolin in Ag.Fanentes. Mandras, dance

Film location of Captain Corelli's Mandolin in Ag.Fanentes. Mandras, dance

人からすれば、なんてことない広場だったり名もない場所だったり。わざわざ乳酸出しまくってまで、乾きを押しやってまで来る価値もわからないような場所。そんな場所が達成感をもたらしてくれるのですから、ロケ地巡りってふしぎ。

映画の後半。

前半と同じ構図。同じ陽気な音楽。同じ陽気な踊り。
だけど、マンドラスだけ、もういない。

 

 

Film location of Captain Corelli's Mandolin in Ag.Fanentes.

聖ゲラシモスの奇跡のシーンも、この教会跡地で撮られました。

Film location of Captain Corelli's Mandolin in Ag.Fanentes.

Film location of Captain Corelli's Mandolin in Ag.Fanentes.

教会から見たサミ。

 

以下は余談。

行く道すがら、こんなオリーブの木を見つけました。

この3本の木を見たときに、なんだか鳥居みたいというか、ここから領域に入りますよ、というサインのように思えたのを覚えています。のわりに、木陰にでんと腰かけて少し休ませてもらっちゃったのですけど。

例えば、オクスフォードで。ニューワールドの場所をさがしながら。その時聞いていた音楽とその日の肌寒さと眼に映る石畳みのマッチ加減。

あるいはここ、ギリシャの島のアクロポリスで。陽光とオリーブの木。ヤギベルの時折のからんからん。その間をぬう静寂。そしてぺコリーノ・ロマーノ臭でさえ。

それらがもたらす作用、その場に身をおくことではじめて得られる体感、それらが内側に蓄積されていくことの喜び。少なくともそれを喜びだと感じられる間は、こういう旅をつづけていたいなあと思う。

タイトルとURLをコピーしました