以前「うんぬんにいちゃもんをつける」という記事を書いた。
記事という以前の、文字通りいちゃもんである。今日は、うんぬんの逆襲として、私がかわりに、いちゃもんについてうんぬんすることにする。
さて、いちゃもん、この前うんぬんの響きにあれこれ言ってたけど、きみもたいがいやで。響きだけでいうなら、絶対前世はうだつのあがらない武士だよね。
役割は、言いがかり、難癖、文句だってね。言い出す前に、おうおうおう、とはやしたてると気分が出るらしいね。あっし今から難癖つけますからよしなに、という前口上になるとか。江戸っ子気分も味わえるとか。え、必要ない? 失礼しました。
ところで、きみが難癖つけてた相手だけど、云々という漢字を持っている由緒ある出だよ。きみは漢字持ってる?ちょっと調べるからそこすわってて。
カタカタ。
カタカタカタカタ。
うん、ないね。
きみ、漢字もってないね。
つまり、いちゃもん、きみ、すっ裸じゃん。世間ではきみの服着た姿は知られていないわけだ。裸で認知されている。恥ずかしかろう。だからつい人にかみついてしまうんだね。わかった、服を着せてあげよう。どんな服がいいかな、一緒に考えてみようじゃないか。
まずもんだ。武士なら右衛門の門あたりが妥当だろうけど、きみの役割は言いがかりや文句だから、言葉に関するものがふさわしいと思うんだ。だから文句の文はどうかな。質問の問でもいい。
次にいちゃだ。いからいこうか。威嚇の威とも悩むけど、異を唱える行為ということで、異はどうだろう。異常の異でもある。異常な質問、異、問、うん、いいんじゃないかな。
問題は、ちゃだ。ちゃって正直あまり漢字がないんだよね。ちとやで分解してそれぞれ考えることにしようとも思ったけれどめんどく・・・ぴんとこないからちゃに戻るとして、シンプルに茶はどうだろう。茶番の茶だ。フィーリングで選んだけど、ま、いいね。きみもきっとすぐ慣れるよ。茶は江戸っぽいし、お侍さんにはいいんじゃないかな。なに、武士から離れろ? でたねー、それでこそ、いちゃもんだねー。
そういうわけできみは今日から異茶問だ。服着たきみに慣れていないみなにはまだけげんな顔をされるかもしれないけど、この場では心置きなく使っていいよ。でもあれ、きみ、服着た途端、急におとなしくなったね。大丈夫? なんというか、いちゃもん味が消えてしまった感じがする。え、何脱いでんの?え、裸のままでいい?
いちゃもん。
確かに。きみは確かに裸の方が、いちゃもんっぽいね。余計なことをしたね。これからどこにでも行って、いちゃもんをつけてくれ。ただしあまり迷惑をかけないように・・・ってなにこっちを睨んでんの、なにおうおう唸ってんの?ちょ、ちょっとま、
とほ