『セリーヌとジュリーは舟でゆく』
原題:Céline et Julie vont en Bateau
監督:ジャック・リヴェット
出演: ジュリエット・ベルト、ドミニク・ラブリエ
制作:1974年
スラップスティックな悪ノリ寸前パリジャンヌふたり組が不思議な国のアリスごっこをしているうちに、緑色の飴玉で緑色の顔色をした人々の世界にトリップします。トリップできるのは飴玉が口の中にある間だけです。舐めている間だけいられる世界のとある屋敷でどうやら起きたらしい殺人事件をふたりが勝手に推理していくのですが、飴玉はすぐ口の中でとけてなくなっちゃうからすぐこっちの世界に戻ってきてしまいます。それ以前にふたりがすぐふざけたり余計なことをするものだからちっとも話がすすみません。
飴玉で別世界へトリップですよ。
ぞくぞくするでしょう?しませんか?
しちゃった私は、パリまでうさぎを追いかけに行ってしまいました。
場所はモンマルトル。まさに、なモンマルトル。
シーン1:図書館員のジュリーが公園で魔術の本を読んでいると、
場所:Square Suzanne Buisson
シーン2:セリーヌが通りかかり、サングラスとスカーフを落としていったので追いかけます。
場所:Square Suzanne Buisson入り口
場所:Allée des Brouillards
追いかけます。
場所:Rue Saint-Vincent(サンヴァンサン通り)
追いかけます。
場所:Funiculaire de Montmartre(モンマルトルのケーブルカー)
追いかけます。
以上は、サクレクール最寄り駅Anvers(2番線)を起点に、最初にケーブルカーで頂上まで上り、Place Daidaへ、そこからAllée des Brouillards→Square Suzanne Buisson→Rue Saint-Vincentの順でまわりました。
シーン3:飴玉トリップ邸
映画内の住所は”rue du Nadir aux Pommes“の7bis。
なんといっても行きたかったのはここ。
SNCFサンラザール駅から電車で30分ほどの、Garches Marnes La Coquette駅から歩いて20分ほどの場所にある、本当に普通の静かな住宅地。でも実はパリ郊外のため、この場所だけロケ地マップに載せていません。
駅前にあった地図と、キャプチャしておいたGoogle経路を見ながら行きました。
最寄駅:Garches Marnes La Coquette
場所:The Cine-Tourist<Celine et Julie vont en bateau: the mysterious house(※実際の住所は上記サイトをそのまま参考にさせていただいたためリンク先でご確認ください)
決め手は7番地、通りを含む外観、外壁からですが普通の一般人宅であったため、通りのみの写真※。
ロケ地を巡った翌年の昨年はじめ、ジャック・リヴェットの訃報を聞きました。
私が観ていたのは本作のみなのですけど、それ以来、追悼として過去作品が都内などで上映されており、12時間の長編アウトワンもまだ上映があるうちに観ておきたいなあと思っています。
以下に、セリーヌとジュリー、アウトワンなど、製作秘話などが語られた過去の記事を発見したので載せておきます。
FILM COMMENT<Phantom Interviewers Over Rivette (英語)
“ADAIR: What role did Alice in Wonderland play in the conception of the latter film?”
“RIVETTE: We thought of it in the first scene. We wanted Juliet’s dash in front of Dominique on the park bench to remind one a bit of the White Rabbit. The idea was that Dominique would chase her and they would both fall, not into the rabbit hole, but into fiction.”
「パリで映画15本のロケ地を巡ってみた」メトロマップG(とサンラザール駅(から郊外))
その前に、求む本作のDVD/ブルーレイD再販。
密林の値段とんでもない(涙