9月に劇場で観た映画3本。

映画

ちょっと奥さん、気が付けばもう10月ですって。今年もあと3か月切ったなんてねえ。

9月は劇場で3本映画を観た。
以前に比べるとずいぶん減ったけれど、外に出なかった8月に比して、また2021年全体でみても、おおう、観たね、という感じだ。

というわけで、10月に入って数日たったのに君はまだ9月の話をしておるのか感満載ではあるけれど、備忘録も兼ねてさくっと感想を投下しておく。

大ネタバレはしてないつもりだけど、ラストへの感想は書いているので、観てない方はこの先注意です。

『イングリッシュ・ミディアム』

監督:ホーミー・アダジャニア
出演:イルファン・カーン、ディーパク・ドブリヤル他

インディアンムービーウィーク(IMW)2021にて。今年はインド映画祭関連は劇場にほとんど観に行けてなくて、お金落としてなくて心苦しいのだけど、これだけはと9月最終週に観に行った。イングリッシュミディアムという映画を観に行ったというよりは、イルファン・カーンさんに会いに。

前作『ヒンディー・ミディアム』は、中流階級の夫婦が一人娘を富裕層向け有名校に進学させようとしてうまくいかず、低所得者の入学枠を狙っててんやわんや、という話だったが、今回は、父娘二人暮らしの父親がロンドンの大学に進学したいという娘の夢をかなえるため奔走する話。

ストーリーとしては、ちょっとどたばたがからまわった感じがしていた前作よりは好きだったかな。正直にいえば、ヒンディ映画のこういう海外に行く話でよくみるパターンというか、最後は愛国心でおちついたな、もうちょっとプラスアルファが見たかった、とは思ったけれど、脇役が、『テネット』のディンプル・カパーディヤー、『きっと、うまくいく』のカリーナ・カプール、『LUDO ~4つの物語~』(Netflix)のパンカジ・トリパティなど(ヒンディ映画好きにとっては)豪華で楽しかったし、関係なさそうだった老舗菓子店の店名継承問題が絡んでくるのはうまいなと思ったし、父娘という関係性に、イルファンカーンさん味がでていたのが何よりよかった。とぼけていて、でも愛情があって。この人は刑事役などでも謎に安心感があるのだけど、とぼけた味が感じられる作品の方が私は好きだ。好きだった。新作がもう観られないのは悲しい。

映画を観る時には、俳優さんの遺作である、ということに重きを置きすぎたくないところはあるのだけど、それでも、訃報を聞いたときに自分でも思うよりショックを受けるほどにはいつのまにか大好きになっていた俳優さんなので、少々感傷的になってしまったのは認める。時々疲れて見えるシーンでは、体調が悪かったのではないだろうか、などと思ってしまったりもしたけれど、そういう見方はきっと本意ではないだろう。

最後に流れた「この日本語字幕をイルファン・カーンにささげる」というIMWさんのテロップが一番きたかもしれない。

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『フリー・ガイ』

監督:ショーン・レヴィ
出演:ライアン・レイノルズ、タイカ・ワイティティ他

毎日同じ設定を設定どおりに繰り返すだけのゲームのモブキャラが、ある日街で見かけた主人公キャラの女性にひとめぼれしたところから、モブの枠を超えてヒーローの道へ・・・?という話。

めっっっっちゃおもしろかった(語彙)。笑ったし泣いた。これぞなにも考えずに楽しめる映画。といいながら、ストーリーもしっかり満足。最近はなんでも映像でできちゃうから、映像で驚かされることって少なくなっているし、そこにきてストーリーがありきたりだと、「まあ、おもしろくなくはなかった」どまりになっちゃうんだけど、これは構成もしっかりしていて、笑うし、泣くし、笑うし、二転三転するし、とある事実がわかったときは鳥肌立つし。ゲーム内とゲーム外で話が進行していくのだけど、ゲーム内外両方とも、キャラもラストも好きだった。ライアン・レイノルズ、こういう役はまり役だよね。タイカ・ワイティティものりのりだった。あと、この映画も、いろんな俳優さんのカメオ出演が楽しかった。

 

『オールド』

監督:M.ナイト・シャマラン
出演:ガエル・ガルシア・ベルナル、トーマシン・マッケンジー他

家族旅行で来た島のビーチは実は。という話。←説明になってない。まあ、タイトルとトレイラーの通りです。

そこそこおもしろかったです。私は、シャマラン監督作を勝手にいくつかのカテゴリーにわけているのですが、その中では、ヴィジット系でタグ付けされました。ヴィジット系とは、B級色濃厚ホラー系、にみせかけたおどかし系、おどかされてびくつくしなんか腹立っつーwwんだけど嫌いになれない絶対一部笑かしにきてるよねシャマラン?系、です(長)。

ちなみに『ハプニング』もそうです。B級色強いとか言ってますが、嫌いではありません。私のシャマラン好きが決定的になった暗喩&寓話系カテゴリーに入れている3作の後ということもあって期待していた分、観賞当時はちゃぶだいをひっくり返しかけましたが、今ではヴィジット系カテゴリのB級臭もそれはそれでクセになっちゃってます。ちなみにヴィジット系は、『シックスセンス』の流れではあるんだけど、『シックスセンス』は出世作だし、おどかしとどんでん返し色が純粋に強く、笑いの要素は少ないため、別枠にしています。どうでもいい情報ですね。

この『オールド』も、考えさせられる部分もあったけど、クライマックス周辺に、いやいやいやwwと怖がるよりは笑っちゃうシーンもあったりして、だいたいは、さくっと軽めに「おれの不穏どうや!」シャマラン節を楽しませていただきました。

医師役の人は、見おぼえあるけどなんの映画だっけ、それも不穏な役だった気がする、なんだっけなんだっけ、と観賞中もんもんとしていたのですが、『ファーザー』でした。この俳優さんがいい人に見える他の映画も見てみたい。

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水曜日。レディースデー。 今年になって初めて映画3本梯子した。といっても同じ映画館内だけど。というか観たい映画3本を上...

ちなみに、後半の2本は誕生日に観ました。映画2本のあいまにアフタヌーンティーをいただきました。ひとりでな!

ちなみのちなみに、トップ画像のジョジョラビットのフライヤーはひっかけで(だれもひっかかってないという説)、出演者/監督が上記2本にそれぞれ1名出ているな、というだけで使いました。ちなみのちなみのちなみに、某試験勉強用のノートに貼り付けてます。かなり古いノートで、紙質はよいから使いたいけど表紙にシミがあるのを見るたびに萎えてそっとしまっていたので、映画のフライヤーを貼り付けたところ、お気に入りのノートに変身しました。ちなみのちな‥‥‥ごほん、裏はジムジャームッシュです。

 

以上、どうでもいい余談の多い映画感想でした。

とほ