再びのグラストンベリー。
トール以外の場所など。
前回もちらっと書きましたけど、旅程組みたてのベースはあくまでCBロケ地でした。
でしたのですけど、組みたてているうちに、どうも今回の旅は重層テーマになってるなあ、と感じるようになり。
ほら、ありませんか? 日常生活のそこここに布石が配置されていて、なんの石やねん、、と思いながらも拾っていくうちに、ある日突然膝ポン、みたいなことが。
ないですか、そうですか。
というようなことが、旅程を立てている間に起こっていたわけです。←無理やり話すすめましたよこの人。
だってね、CB祭り絶賛開催中のトホαの横で、分身トホβが、旅やCBとはまったく別のきっかけから神話やらユング方面やらをなにやらいそいそと調べていたのですが、キーワードを渡り歩いているうちにケルトやドルイドにつながり、自分的に遠い存在だったアーサー王の伝説が急浮上し、あれシェイクスピアまでからんできましたけど、となった時点で、「あオレ、イギリス行くことなってたんだわ」という妄想結論にいたらないほうがおかしいでしょう?
おかしくないですか、そうですか。
妄想家のイミフ重層話はこれくらいにしてと。
グラストンベリー修道院 (Glastonbury Abbey) 入場料7£
アーサー王と王妃グィネヴィアの墓跡、とされています。
されています、というのは、アーサー王の実在は諸説あり、実際にはほぼ伝説寄りの人物なので、いちおうここで発見されたということでね、ということのよう。
ウィリオール・ヒル(Wearyall hill)。
向こう側にうっすら見えるのはトール(聖杯の丘)。
手前の木はセイヨウサンザシ。
『アリマタヤのヨセフは「聖杯」を運んでこの地を訪れたとき、杖をついていた。その杖に根が生え、このセイヨウサンザシの木が繁ることになったのだという』
アーサー王伝説紀行―神秘の城を求めて (中公新書) 加藤 恭子より
グラストンベリーは聖杯伝説、つまりイエス・キリスト縁の土地でもあるようです。
聖杯伝説といえば『ダ・ヴィンチ・コード』。
とふっておきながらなんですが、別にロケ地とかいうことでなく。聖杯が実はなんだったかという話もスル―するとして、その聖杯をグラストンベリーに運んだのがアリマタヤののヨセフさんであると。ちなみにアリマタヤののヨセフさんはイエスの叔父であり弟子でもある人。
そして聖杯が運ばれた先が、
こちら、チャリスウェル(聖杯の井戸)。
ええ!?この中にオドレイ・トトゥが!!
だからそういう話じゃないったら。
チャリスウェルガーデン内(入場料3.8£)にあります。
蓋に書かれているのはヴェシカ・パイシスと呼ばれるシンボル。
湧水はライオンの口からくんで飲むことができます。
鉄分を含んでおり、コントレックス風味。
このボトルはその後、洗濯洗剤入れになりました。(その情報必要?)
同じくガーデン内にあるこちらの天使の像。地球の歩き方によると、この前にジョンレノンが座っていた時にインスピレーションが降りてきてイマジンができたのだとか。
ちょうど座る位置にあった貝殻のような渦巻き。
このような貝のようなものだったり、らせんだったり、渦巻きの形は、グラストンベリーでもちょくちょく見かけました。
『ケルトでは渦巻き模様は、「アナザーワールド」の入口とされていた。』
『ケルト巡り』河合隼雄 ※文庫本のタイトルは『ケルトを巡る旅』
つまり、そういう装置?
もちろん座りましたとも。
ちなみに、この『ケルト巡り』という本、冒頭らへんに書いたようなキーワードをまんべんなく網羅しており、読みやすいんだけど濃く、いろいろと隠れてるスイッチを押してくれるような本でした。
河合隼雄さんの目に見えるものと見えないものに対する距離の取り方、好きです。心理学の権威だから、というところを超えて、物語を使ってこの世のことを語ることが本当にうまい人だったんだな、と思います。
ケルトを「巡る旅」ですから、もちろん、コーンウォールやグラストンベリーも出てきます。ペンザンスで「魔女」が職業である女性の話や、レイライン探しの話もでてきたりするので、そういうことに関心があってこの地方を旅したい方は、出発前に読むとおもしろいかもです。
ロックフェス、スピリチュアル、というのがグラストンベリーのメインの顔なのかな。でも、伝説、伝承、物語などという観点から見ても、ひじょうに興味深い場所だと思う。つまりこの土地自体が重層的な場所なんだと、
重層‥‥‥
重層‥‥‥
はい、みなさん気をつけて、この人オチつけようとしてますよー。
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[宿泊先]
Bellhay Orchard
Bed & Breakfast
email:joan@bellhayorchard.co.uk
Tel/Fax:01458 832432
このB&Bはネットで見つけて申し込みました。
グラストンベリーに移動する2日前、オーナーさんから急きょ「あなたたちが来る日に私ロンドン行くからいないの。でもだいじょうぶ、代理の女性に頼んだから」というメールがきたので自由だなとは思いましたが、泊まれるのなら問題はないので到着時間を伝え現地に到着し玄関先で待っていると代理の女性が遅れてりんごをかじりながら登場したので、これまた、自由だなと思いましたが、代わりにということで部屋を大きい方に替えてもらえたのでラッキー、だけど実際にはその代理の女性も滞在中いないことが多くほぼ貸し切り状態の放置プレー。なんというか、自由だなと‥‥‥イギリスってそんな国だったけか?
なんてね。実際には、おかげで、B&Bというよりは普通のイギリスのおうちを自由に使わせてもらえた感があり、むしろ楽しかったです。3日目の夜にはオーナーさんとも無事逢えたしね。代理のハンガリー人女性もなかなか興味深い人だったしね‥‥‥うん、グラストンベリー、いろんな意味で楽しかった。というか、そろそろばれてると思いますけど、イギリス、やばいですね、大好きです。
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[移動メモ]
コーンウォールからブリストル:電車
ペンザンス9:30発 ブリストル(temple station)13:26着
25.5£/人 (National Rail、2ヵ月前のネット予約)
ブリストルBT⇔グラストンベリー:バス 片道6.6£/人
チケットはBTかバス内で購入。
ちなみに、グラストンベリーのあとは、またグリ→ブリ、
ブリストルBTからはロンドンにバスで戻りました。所要2時間半。
5£+予約1£(National Express、2ヵ月前のネット予約)
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最終日の夜は、パブへ。
アップルサイダー一杯とベーコン味のスナックで長居してしまいました。