そういうわけで、ブリンダーヴァンに行くため僧(仮)さんと朝8時にクリシュナ寺院前で待ち合わせしたのですけど。これがいつまでたってもあらわれない。
ま、そういうこともあるだろうね。
というわけで、ひとりで行くことにしました。待っている間に寺院前でつけてもらった額のすーすーするビンディとともに。
ブリンダーヴァン(Vrindavan)というのは、マトゥラーから少し離れた場所にあるクリシュナが幼少期を過ごしたと言われる古都。4000ものヒンドゥ寺院が集まっているそう。
地球の歩き方でほんの数行程度の情報をちら見してはいたものの、当初はマトゥラーでの過ごし方しだいだな、と特に行くことを決めてはいなかったのですが、問答おっちゃんたちがしきりに奨めるので、それもにエスコーン寺院という名を何度も出すので、行ってみることにしたのでした。
クリシュナジャンマブーミーの交差点から乗り合いオートで片道20ルピー。所要時間、1時間くらい。
しかし。着いて途方にくれました。
ええと。お寺どこ?
なにしろ4000の寺院の集まる場所、ということですから、着いたら目の前に寺院がよりどりみどりという風景を想像していたのですけど、降ろされた車の往来の激しい通り周辺には見る限りそれらしきものはない。
と、巡礼用の衣装を着た人々と牛がひとつ方向にぞろぞろ歩いています。エスコーン寺院はどこ?と人に尋ねるとその方向だというのでともかく歩いていってみることにしました。
人々や牛に混じってどれくらい歩いたっけなあ、体感的にはやはり小一時間、
リキシャの往来も少なく、へばってきた時にようやくそれらしいものが見えてきました。
到着後、靴を脱いで中へ。中はスマホのカメラのみOK。
中に入って驚いたのですが、非常にきれいな、現代的ともいえる白亜の建物で、飾られているクリシュナとラーダの絵もインド調だけでなく西洋画風だったり。
それに、中で歌を歌ったり楽器を演奏している人々の中に西洋人がちらほら、いや結構いる。し、全体的な印象がなんというか、ザ・ヒンドゥじゃない。どことなく西洋っぺい。
わたしは聞き取ったまんまのエスコーン寺院と書きましたが、あとで検索してみたところネットでの表記はイスコン寺院のようです。
正式名称はクリシュナ意識国際教会(International Society for Krishna Consciousness)。イスコンはその英語表記の頭文字(ISKCON)。インド人宗教家A・C・バクティヴェーダンタ・スワミ・プラブパーダが創設した宗教団体で、この人がクリシュナの教えを西洋に広めたらしい。
「ハレー・クリシュナ」というと、ヒッピーやビートルズあたりをどうしても思い浮かべてしまうし、西洋の人々のクリシュナ好きってあるよね・・・という雑な印象を持ってはいましたが、調べた感じ、まんまビートルズ、S.ジョブスなどの名がぞろぞろでてきて、だから、このイスコンが基盤ということかもしれません。(間違っていたらすみません、ちゃんと知りたい方は調べてくださいね)
中にはお土産屋とブックストアを兼ねたショップもあり、そこにはプラブパーダの言葉が各国語で翻訳された本が多数置いてありました。日本語もありました。
宗教というものに対する姿勢は私はどの宗教に対しても基本同じなので(距離は保つけど否定もしない、人の信仰を邪魔しないなど)これ以上の言及は避けますが、ヒンドゥの香りを嗅ぎにいったら西洋っぺかったという点ではちょっとがっかり、というのはあったかな。
まあでも人に薦められてくるというのもひとつのきっかけとして楽しんでいる部分もあるので、これはこれであり。クリシュナの本も何冊か買って帰りました。
他の寺院もできれば訪ねたかったのですが、行きのオート&徒歩往復で体力を使ってしまい結局ブリンダーヴァンで行ったのはこのイスコン寺院だけでした。
歩いている通り沿いにも幾つかお寺のようなところはあったのですが、気軽に参拝できそうな感じではなかったなあ。うーん、やっぱりきちんと調べていくべきだったかしらん。4000の寺院・・・もったいない。
なので。
行こうと思う人がいましたら、誰かにガイドを頼むとか、リキシャをチャーターする方が効率的に回れるかと思います。
クリシュナジャンマブーミー、最後まできちんと発音できませんでした。ジャンナブービー・・・ジャンマムービー・・・そのつど、訂正されてました。