5月21日 快晴(日差し強)
二度めの歩行距離が30kmを超える日。
1日30キロベースで歩いている人はいるし、45キロを歩いたツワモノもいるけど、わたしは一回で充分、と思っていたら、計算をまちがえていたことに数日前に気づいた。20キロちょっとで楽勝のつもりでいたら9キロ読み間違えていた。前後に振り分けようにもサリアの前後にちょうどよさそうなアルベルゲのある町がなく、残りの日数を考えてもサリアには今日到着していたかったため、腹をくくる。
標高1300mのフォンフォリアから600メートル以上下のトリアカステーラまで9キロで一気に降りる苦手なくだりをさっさと済ますため真っ暗なうちに出発。
8時半頃にトリアカステーラにつき、朝食休憩。ここから道はふたつに分かれる。ガイドによれば、川沿いを歩く比較的楽そうだけど21キロある道か、アップダウンが多いけど18キロの短い道。どちらを選んだかといえば、昨日の峠越えと今日の前半のくだりをこなした後とあっては、これはもう断然楽な方、というわけで長くて楽な道を選択。でも実際にはこっちもそこそこアップダウンもあったんですけどね。
ただ、川の音を聞きながら、時折深くなる森を歩いていくのは気持ちよかった。短い道を選択する人が多いのか人も少なかったため、途中なんてひとり歌謡ショー状態ですよあなた。しかしあれですね、邦楽の歌詞って今更だけど、海外の人に聞かれると恥ずかしい英語いっぱいまぎれてますね。
修道院のあるサモス通過後は、バルもない小さな町を淡々と通りすぎていく。後半疲れてきた頃に、アルベルゲがよく一緒になるオーストラリア人のブリジットと歩が合い、しばらく一緒に歩いた。ひとりで歩くのがいいといいながら、人と歩いている時の疲れの半減具合にもまた気づいてはいる。ブリジットのおかげで元気を取り戻し、4キロ手前の町のアルベルゲで予約していた彼女と別れて17時、ようやくサリアに到着した。
清潔でよい匂いのするアルベルゲにチェックイン後、猛烈にヨーグルトといちごが食べたく、というかお腹は空いているのにそれしか食べたくなく、ヨーグルトふたパックといちごひとパック(今の時期いちごも安くておいしい。ひとパックで1ユーロしない)をスーパーで買ってきてたいらげ、今日はさっさと寝ることに。
明日から最後の100キロ。
出発地:フォンフォリア(6:15出発)
到着地:サリア(17:00到着)
歩行距離:30.1km
「星の旅人たちと行くサンジャックへの道」とは、巡礼路を歩くきっかけとなった『星の旅人たち』と『サンジャックへの道』という2つの映画タイトルを合体させた旅タイトル。センスがよろしいとはいえないこの映画タイトル合体旅タイトルはブログ主が得意とするところらしいという噂(前科あり)。時に、星の旅人たち=ホシノ、サンジャックへの道=サンジャで略すことあり。なお、ロケ地巡りという性質を含む行程である以上、関連場所を通過する際に映画の内容に触れることがあります(ネタバレ宣言参照)。ラストにどんでん返しがあるタイプの映画ではないですが、ネタバレ過敏症の方は注意。