4月25日 快晴
ビバ平らな道。
牛追い祭りで有名なパンプローナに到着した。
牛追い祭りは毎年7月半ばに開催される、街中を牛が駆け抜ける、死者が出ることもあるお祭り。4月の今は当然時期ではないのだけど、カミーノをスタートして最初の大都市であり、『星の旅人たち』でもオランダ人ヨスト再開場所として出てくることもあいまって、この町に対し、最初の大きな到達地点のように感じていた。世界のお祭りははりきって避けるタイプであるために、過去にドンピシャの時期にスペインにいながら「パンプローナ?スルーで」とバスでさくっと通り過ぎていた前科もあるわたしなのに、今回サンティアゴ巡礼者として戻ってくるにあたり、この町の名前を今度はものすごく待ち望む何かのような魅惑的な響きを持って感じるようになるとは思わなかった。
相変わらず足は悲鳴をあげていたけれど、過去2日に比べればはるかになだらかな道が多く、ポールの使い方も慣れてきて、小刻みに休憩しすぎるとよけいきつくなるのがわかったので、できる限りペースを保って歩き、7時にスビリを出発し、2時前にはパンプローナの城壁の門をくぐった。前日までのへろへろを考えればかなりの進歩。
教会を改築して建てられたという114床のアルベルゲ「Jesus y Maria」(9€)に荷物をおき、その後少しだけ仮眠を取って、ホシノロケ地であるトムがヨストと再開したレストランへ。ビールでひとり乾杯。
実は、パンプローナ、もうひとつ”アゲ”場所であった理由があって、それは、インド映画『Zindagi Na Milegi Dobara(人生は一度きり)』の舞台でもあること。インド人青年三人の遅めの青春ロードームービーで、スペイン各所で撮影されており、中でもここパンプローナの牛追い祭りがストーリーの要所となっている。
ブログのどこかを探せば、インド映画でインド以外のロケ地は行かないきりないしめんどくさいから、などと「どの口が」発言してますが、いやー、観たちゃったからには、好きな映画だったからには、しょうがないよね、その地に立てば、ここかあ、と思っちゃうよやっぱり(ひらきなおり)。スペインでもインド。なんで私こんなインドインドいってるんだろうなあ。
出発地:スビリ(7:00発)
到着地:パンプローナ(14:00着)
歩行距離:22.8km
※昨日はアルベルゲのワイファイが弱く、微かにあったサインも19時以降消えてしまったので更新をあきらめ、今日更新。4日目もこのあとアップする予定。
「星の旅人たちと行くサンジャックへの道」とは、巡礼路を歩くきっかけとなった『星の旅人たち』と『サンジャックへの道』という2つの映画タイトルを合体させた旅タイトル。このセンスがよろしいとはいえない映画タイトル合体旅タイトルはブログ主が得意とするところらしいという噂(前科あり)。時に、星の旅人たち=ホシノ、サンジャックへの道=サンジャで略すことあり。なお、ロケ地巡りという性質を含む行程である以上、関連場所を通過する際に映画の内容に触れることがあります(ネタバレ宣言参照)。ラストにどんでん返しがあるタイプの映画ではないですが、ネタバレ過敏症の方は注意。