宿の予約とホステルで起きる種々ファンタジーの話。

旅データ

 

『マシニスト』ロケ地めぐりの途中ですが、今日は宿の話など書いてみようかと思います。

その時々の旅のスタイルや行き先にもよるのですが、ヨーロッパ方面へのバジェット旅行で出発前に宿泊先を日本で予約してから行くという場合、私がここ数年、主に利用しているのは以下のサイトです。

Booking.com (ブッキングコム)

Hostels.com (ホステルズコム)

だいたいこの2本立てです。

前者はホテルで、旅の連れがいる時、後者はホステルで、一人の時に主に利用します。

なぜ連れがいる時かというと、まあ一人でも利用しますが、海外のホテルは部屋ごとの金額なので人数で割れば安くなるからですね。

ホテルとホステルの違いはなに?
という件についてはググっていただくとして(すみません)

ホテルならAgodaExpedia、ホステルならHostelworldなど、数多くある予約サイトの中でなぜこの2つかというと、使いなれてるというのもあるし、登録件数が多く、だいたいのホテル、ホステルを網羅してるからというのと、ホステルズコムは登録すれば手数料がかからないのも大きいです。

同系列のHostelworldの方が登録件数やレビュー数は多いのですが、手数料がかかるので、そっちでレビューを参考にしてから、実際の予約はホステルズコムで、ということをやってたりします。すまない、Hostelworld。(ちなみにHostelworldは日本語に対応してます)

あと、今回これ書くのに調べていて見つけたんですが、最近はこういうサイトもあるんですね。

HotelsCombined (ホテルズコンバインド)

上記したBooking.comやagodaなどのホテル予約サイトで提示されている金額をまとめて表示してくれるホテル料金一括比較サイト。ここ便利かも~。次旅行する時利用してみます。

ところで、レビュー(宿泊した人の評価)は、これも都市によりますが、70%を最低ラインにしてます。

個人旅初心者の頃に旅先輩に教えてもらってから、なんとなくずっとこれを基準線にしてるのですが、概ねはずれてない気がします。

ただ、ロンドンやパリでサマーシーズンということになると、70%すら厳しくなったり、ポルトガルでは主都リスボンでも90%以上がざら、なんてところもありますから、これも地域とシーズンによるでしょうか。

そうそう、人気観光地&シーズンでホステルが軒並みアウトでも、意外にユースホステルならあいてることもあります。

このマークがあるところですね。

年会費を払う必要はありますが、日本世界共通ですし、年に何度も旅行する方や各地を周る旅なら十分利用価値はあり。

ホステルで利用するのはだいたいドミトリーという相部屋です。

ドミトリーは、4人部屋、6人部屋、10人部屋などさまざまで男女混合もありますが、私は基本的に女子ドミ限定です。恥ずかしがる歳でもないですが、男女混合はいろいろめんどくさいんで。

例えば、もらったキーではドアがあかず困っていたら、新聞で前を隠したマッパのおにいさんが中から開けてくれたり。速攻で2段ベッド上段に戻っていかれたのですが、おしり丸見え。鍵あけてくれたのはありがとだけど、混合ドミで裸で寝るな。ていうか、新聞以外になにかなかったんか。

というようなファンタジーが起きたりします。

それでも、ホステルという宿泊形態自体は、バジェット的に助かるからというだけでなく、嫌いじゃないようです。

たとえばキッチンがあるから自炊ができる。
=スーパーに行って買い物をする。
=その地の物価がわかる。

各国からいろんな人が集まっている。
=話をするチャンスが多く、英語の練習になる。
=へんな人がいたり、へんなことが起きたりもする。

というように、ホテルよりは、旅行者やその国の文化に近づける気がするからでしょうかね。近づか(け)ないまますごすご撤収するケースも多いですけど。

さて、バルセロナでもホステルに泊っていたんですが、着いて早々、なにやらきれている英語圏男子に、受付のおっちゃんが途中から「スペイン語しゃべれ」しか言わなくなったのを目撃したり、

指定されたベッドに行ってみると明らかに使用済みの様子だったので。男性スタッフに訴えたら信じてくれず、一緒に部屋はいって確認するよう頼んだら「入れないよ、女子ドミだもん」と断られたり、

で、その女子ドミ、朝起きたら私の上段ベッドに、はて、ひげむさい方が寝ておられるんですけど、ということが発生したり(男子ドミのベッドが足りなかったらしい)

と、短い滞在中にやはりいろいろとファンタジーが起きました。

きわめつけは、翌日道をたずねた女性スタッフ。

前回の記事で書いた給水塔の場所への行き方、「電車で行きます」とさらっと書きましたけど確かにfilmapsで場所と地名はわかったんですが、どの駅なのか、その駅からどうやってその場所まで行くのかなど、実際に行くとなると調べることはたくさんあり、

バルセロナには数年前に一度、数日間滞在したことがあるだけ、加えてロケ地巡りで訪れたどの都市より治安に関する不安がぐぐっと高かったこともあり、そのへんを探る意味もあって、朝食後出発する前に、受付にすわっていた女性に行き方をたずねたんですね。地名のメモと自分のパソコンの画面の地図を指しながら。

以下、一連の会話。

「なんでそんなとこ行くの?」

「見たいものがあって」

「行ってどうするの、そんなコンテナだらけの場所」

なるほど、コンテナだらけなのか。

「なんで行くの」

「映画のロケ地なんですけど」

「そんなものないわよ」

このあたりで、あ、これは埒あかん系だと察し、グラシアスだけ言って立ち去ろうとしたところ、その女性、パソコンに手をのばしてきて、親指と人差し指を液晶の上でにーっとひろげました。

あ…これ、タッチパネルじゃないんですぅ(汗)。

「じゃ、その地図貸して」

PCの下にあった紙の地図を渡すと

「どこ?」

「このあたりなんですけど」

「どこよ」

「だからこ」

ぱああん。

「あなたの手が邪魔で見えないでしょ」

つまり、ぱああんは、私の手が払いのけられた音なんですけど。

まじか。

まじですか。

このテレノベラ的展開に苦言を申し立てるという選択もあったのですが、気づいたら「それはあかんやろ?」という思いをもともとない眼力にありったけこめて女性を凝視してました。女性も目をそらさないものだから見つめあうこと数秒。

どうするんだ、これ。(汗)

結局は、女性の方が先に目をそらしたのを機になにごともなかったようにその場を離れ、近くのソファで自力で調べはじめたのですが。やがて件の彼女、妙にまわりをうろうろしはじめ。通り過ぎるたびに「わかった?」とか「みつかった?」などとよい笑顔で声をかけてくるようになり。最終的には、よーし出かけるか、とホステルの玄関を出たところで、「ミス」と背後から呼び止められ、

「中心地はすりが多いからそのバッグのカギはちゃんと閉めていってね。
はずれに行けばだいじょうぶ、気をつけていってらっしゃい」

ウィンク。

なんじゃああああ、ラテンの女。

よくわからん。

けどよくわからんけど憎めん…‥‥。

といったようなことがホステルでは日々起きています

かどうかはさておき、

いやもう、こういうことがあるからホステル泊、当分やめられそうにないな、と思う私は、たいがいおかしいのでしょうかね。