他県の君たち、ちょっとここに座りなさい。
下関といえばフグフグフグフグって・・・
下関グルメはそれだけじゃないのである!どん!(机をこぶしで叩く音)
いやたしかに、フグ推してますけども。
からっと横丁のからっとくん。ふぐに観覧車に維新。全部盛りやないかい。
というか、こんなマスコットいたんだ。初めて知りました。
そういうわけで、山口県下関市出身であるが非在住、離れて30年、567のせいでもう1年半くらい帰省していない私ではあるけれど、下関グルメを思いつくままにあげてみることにした。過去にフグ記事は書いたので、今回はフグ以外で。
1. たかせの瓦そば
まあ・・・これは、意外性なかったかしらね。瓦そばも、今ではフグに劣らず、国内旅行をよくする人、ご当地グルメ好きな人、近隣県の人なら周知の名物料理といっていいかもしれない(希望)。全国区的にはどうなんだろうな。そういう番組やネットもある今は、割と知られている気もするけれど、そこまででもないかもしれない、という微妙なところ。
瓦そば発祥の由来は、創業者の高瀬慎一さんが、「明治時代に薩軍の兵士たちが野営中に瓦を用いて野草や肉などを焼いて食べた」という逸話を基に発案したものだそう。
雅味豊かな茶そばに、牛肉、錦糸卵、海苔、もみじおろし、レモンなどを配し、これも又、弊店独自のつゆを添えて「瓦そば」と名付け供したるところ、大方の絶賛を得て広く各地よりご来店賜るところとなりました。
瓦そばは、なんといっても熱く熱した瓦で食べるのが醍醐味なので、まずはお店で食べるべし。その方が気分があがる。とはいえ、下関では、普通に、ホットプレートを使って家庭料理としても作って食べる。
茶そばをゆでて、熱く熱したホットプレートにひろげて、その上に錦糸卵と炒めた牛肉、ネギの小口切り、きざみのり、スライスしたレモン、もみじおろしを乗せ、麺の下側がいい塩梅に香ばしくかりかりに焼き上がった頃を見計らって、つゆにつけていただく。
関東に移ってからも、来客がある時によく作るなどしていた。簡単だし、そんなにコストも掛からないのにちょっと豪勢に見えて喜ばれる、カジュアルな和風パーティメニューとして重宝した。
一度などは、オハイオ出身の友人と山口出身の奥さんが日本に引っ越してきたから、瓦そばならぬ鉄板そばでウェルカムパーティをしたいという、ホットプレートを持っていない西新宿の友人夫婦宅まで、横浜からホットプレート持参で作ったこともある。なぜうちに来なかったかというと、遠い、と却下されたせいである。なんせ横浜の僻地住みなので。ま、それはいい。
瓦/鉄板そばでいい仕事をするのはなんといってもレモン。あともみじおろし。最初はレモン抜きのだしの味でそばを楽しみ、あとで、レモンをダシに投入する。と、不思議なほどさっぱりした味になる。妙に癖になる。好き。なので、私はレモンはもう最初っから投入する。このコンビネーション、普通のそばでもいけそうだけれど、焼いたかりっかりな部分のある茶そばでないと、うまうまにならない。気がする。さすが高瀬慎一さん。だから、私も、鉄板そばを作る時はかたくなに茶そばを用意する。
材料さえ揃えば(家庭で食べる味覚としては)簡単なので、県外の方もぜひ「あちし山口のグルメにくわしいんで」「下関はフグだけじゃないんで」と涼しい顔をして、パーティ料理として出してみてください。
そして、堂々と旅が出来る時がきたら、下関に来て、川棚にある元祖瓦そばたかせで食べて、やはり老舗は違うな、と舌鼓をうったり、あ、よかった、あまりはずしてなかった、とほっとむねをなでおろすなどして欲しい。
ちなみに、たかせはうなめしもおいしいです。複数人で行く人はぜひ。
下関にリアルで足を伸ばそうと思っているそんなあなたのために、他の下関グルメも紹介してしまいましょう。
2.桃太郎の天ぷらうどん
下関のうどんはコシがない。海を渡った隣県北九州市のうどんもコシがない。つまり、基本この界隈のうどんはコシがない。それがいい。汁の色も西日本特融の薄さ。それがいい。そこに、けして厚いとはいえないかりっかりの揚げ天ぷらがのっかっている。正直これを天ぷらと呼んでいいのか、駄菓子レベルではないのか、という薄さである。しかしそれがいい。天ぷらのかりかりと、干しエビの風味と、しつこくない黄金色の出汁と、つるるんとのどを通り過ぎていく麺。この組み合わせがなんともいいんである。
白状すると、桃太郎が老舗だし有名だからその名を出したけど、私はほとんど桃太郎で食べたことはなく、自分が記憶しているのは、下関駅のホーム上にかつてあった天ぷらうどん屋の味である。中高は電車通学であったので、いつもではないけれど、発車まで10~20分ほど停車している間に、友達と食べるなどしていた。食べ終わって器を返すと10円戻ってくるので、発車まで急ぎながら。そういえば、アイスもよく買って食べてたし、昔は電車の中で普通に買い食いできてたなあ。単なる思い出話すみません。
あ、桃太郎で頼む際は、ミルクセーキも忘れずに。これも下関ソウルフードですから。
3.かめやのたこ焼き
かめやのたこやきは、正直、飛び抜けておいしいかというと、
おいしいんである。下関の人間にとっては。特徴をうまく客観的に説明できない。なんせしばらく食べてないので。どちらかというとみちっとしている。粉割合が多い。のでおなかいっぱいになる。入れ物にみっちり入ったたこ焼きにソースもマヨネーズもしっかりかかっているので、蓋をあけると、リアルたこ焼きの怪談が起きそうになる。
プレゼン失敗感ありありだけれど、今でも思い出し食べたくなる味。理由はソウルフードだから、としかいいようがない。からしマヨネーズが決め手。たこ焼きも焼きそばも食べられるお得な「たこそば」を頼む人も多いようだけれど、私は、かめやといえば絶対的にたこやき派であった。
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以上、他にも紹介したいご当地グルメはちょこちょこあるんだけれど、だいたい麺類だな、ということに気づいてしまったので、このへんにしておく。こんな感じで、カジュアルなお値段の食べ物ばかりなので、食べ歩きしてみてください。
あ、そうだ、あと、唐戸市場もぜひ。下関といったら、フグ以外でも海鮮ものははずせない。ここでぜひお寿司を食べ歩きしてください。まわる店でもネタの鮮度抜群です。ヒラメの縁側とかぷりぷりです。ちなみに、さきほどのせたマスコットからっとくんは、この「唐戸(からと)」から取ったと思われる。
今回あげたものは、みな現在も定番/人気ではあるけれど、遠く離れた人間の話であるので、最新または穴場なグルメ情報が欲しい方は、現地の人のブログや旅雑誌をみてください。なにせ2年帰ってないので。ああ、いい加減そろそろ帰りたいなあ。
とほ
以前書いたフグの話はこちら。↓
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