クリシュナ神のおひざもとでヒンドゥ神話について考える。

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インド旅

 

マトゥラー旅雑談です。

マトゥラーでは、歩いているとよくハレクリシュナ、と声をかけられました。

 

マトゥラーという地に目が向いたのは映画のロケ地であったことが発端でしたが、調べるうちに、ヒンドウ教の聖地であること、正確にはクリシュナ信仰が最もさかんな場所であることに対する興味の方が大きくなっていったんでした。

インド映画『TEVAR』は主演俳優ファンご用達映画?

アルジュン・カプール主演作『TEVAR』のロケ地を探して。

なけなしの知識から説明をしますと、クリシュナは、ヒンドウ教の三大神の一人ヴィシュヌの化身です。

三大神と書きましたが、創造神ブラフマー、破壊神シヴァ、維持神ヴィシュヌ、このうちブラフマーは、一般的な宗教概念からすると何しろ万物を作り給うた神さまなわけですから他より抜きんでた最最高神的位置づけなんじゃないの?と思いたくなるんですけど、実際そう思っていたんですけど

ブラフマーさん、ヴィシュヌさんのおへそからお生まれになったそうで、ん?万物の創造神なのに?という卵が先か鶏が先か的みたいな人間界レベルの疑問を神様に適用してはいけないのでしょうきっと(そうなの?

ともかく、

ヴィシュヌから生まれたせいなのか、イマイチ華がある神話がないせいなのか、なんとなく影が薄いというか、三大神構成といいながら、実際はシヴァとヴィシュヌの双頭性、インドで人気を二分しているのはこのおふたかたのようです。

ですが、シヴァ神も実はヴィシュヌのおへそから生まれたブラフマーのひたいから生まれたという話もあるようですし(ややこし)、

多数の化身(アヴァターラ)を抱えるという点でも身を変えてなんでも自由自在なわけで、一歩他の神様より抜きんでているのはもしかしたらヴィシュヌになるのかな、

や、でも、ブラフマーやヴィシュヌを生んだのはこの俺様とシヴァが言い張っているという話もあるようだし、そのへんもう頭こんがらがってくるので、やはりシヴァとヴィシュヌは互角というところでまとめたいと思います。

わたし的にはヴィシュヌは草食文化系生徒会長、シヴァはちょい悪肉食体育会系って感じですかね。

結局あんたシヴァとヴィシュヌどっち好きなん?

と聞かれればヴィシュヌ派と答える用意がありますけどけど、シヴァのあらぶり具合絶倫具合もこまったひともとい神だなワイルドですてき・・・ともちょっと思ってて、パールヴァテイ先輩に一途なとこも悪くないし、どうしよーえらべなーい。

などという後輩ファン目線でヒンドウ教の神様について語るのはどうなの自分、という気がしてきたのでもうだまります。(実はこのへん書いているうちに筆が暴走したので半分くらい消した)

以上は、現時点でのなけなしぶり半端ない知識からの勝手な自分解釈による説明になりますので、うっかり興味がわいてしまったという方はご自分でちゃんとした資料にあたってくださいね。

ちなみに私が、行く前に読んでいたのは以下の2冊です。

インド神話入門 (とんぼの本)

長谷川 明/新潮社

 

 

インド神話―マハーバーラタの神々 (ちくま学芸文庫)

上村 勝彦/筑摩書房

前者は、どんな神がいて、その妻は誰で、どんな神器を持っていて、どんな背景神話があるのか、などがひととおりわかるようになっていますし、インドを旅すればよく目にすることになる劇画調の絵もふんだんに盛り込まれているので、神様のビジュアルとセットで頭に入ってきやすい内容、

後者は、ヴィシュヌやシヴァが台頭する前のヴェーダ神話についても詳しく載っており、リグ・ヴェーダの頃は単に目立たない神様のひとりであったヴィシュヌがその後のヒンドウ神話で最高神扱いになった経緯など、長い歴史の中で形をかえる神話の性質も見てとれてたいへん興味深いですし(ちなみにリグ・ヴェーダでの最高神はインドラ)

後半はヴィシュヌ神話とそのアヴァターラについて、中でもその筆頭化身であるクリシュナ神について、けっこうなページを割いて説明していますので、マトゥラーに行く前に読んでおいてよかったと思いました。

で、そのクリシュナ。

筆頭化身と書きましたが、ヴィシュヌのアヴァターラの中でもその存在は本当に別格のよう。というか神格としてはヴィシュヌと同格?

ヒンドゥ界の光源氏とでも呼びたいような美貌ともてぶり、英雄として数々の魅力的な(ある意味自由すぎる)物語から、人好き要素満載な神さま。

マトゥラーにいた2泊3日の間でも、ここの人々に愛されているのだなあ、と感じることが折に触れてありました。愛されているというか根付いているというか、ここはクリシュナのお膝元であるということが容易に感じ取れる町。

私も、上記2冊でヒンドゥ神話への興味がほどよくあたたまったころに、クリシュナの聖地に行く流れになり、

そうなると、読んでみたかったクリシュナと悩める王子アルジュナの問答集『バガヴァット・ギーター』に気持ちが向くのは自然なことだったのかもしれず、

旅中読書用にとキンドルに落としてきていたそれをマトゥラー入りする前に読了したばかりだったことが、

ヴィシュラムガートのクリシュナ寺院前で談笑していたおじちゃまのひとりにギーターは読んだことあるか、インドの哲学は何ぞ、などと声をかけられ、ちょっとこっちさきて座っていけ、という誘いにうっかり乗る気になってしまった原因かもしれません。

 

 

と、もったいぶった終わり方をしてますが、とくにオチがある話がまってるわけではありません。次は多分だらだらあったことを書くだけ更新。(もうしわけないので先にばらす)