よもやよもや自分が観るとは。

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映画語り

しかし観てきました。『劇場版鬼滅の刃無限列車編』。遅まきながら。

遅まきながらというか、白状すると観る気まったくなかったんですけど。すごい人気なのも、興行成績おばけなのも、ロングランなのも知ってたけれど、へえ、そうなのね、と、どこか遠い世界だったんですけど。

まさか自分が。自発的に。びっくりですよ。よもやよもやですよ、本当に。

というのも、まずアニメと私の関係について説明させてください。

 ・アウェイではないが地雷が多い。
 ・自発的に観ることはほとんどない。
 ・ただし観たことがないわけではない。
 ・中にはコア、レアなものもある。
 ・が、ジブリは基本ごめんなさい。
 ・ガンダムは観たことない。
 ・エヴァンゲリオンも観たことない。
 ・映画は海外実写で手一杯。
 ・TV/配信は長さもネック(ドラマと同じ)。
 ・今は時間あるなら本読みたい。
 ・つまりコンテンツ優先順位が低い。
 ・ゆえにほぼ未知。
 ・開かれていない扉ともいえる。
 ・ちなみに漫画は嫌いではないが芋づるが伸びてない。

 

待って、いろいろ説明させて。といいたいけれど後回しにするとして、鬼滅の刃の話にしぼります。

つまり、この先は、アニメひよっこがなんかいうとるわレベルの話と思っていただいて、差し支えありません。

きっかけはAmazonプライムでした。久しぶりにやられました、もうすぐ配信終わっちゃうけどいいの?いいの?というあの焚き付けに。以前はよくのせられて映画をせっせと観ていたんですけど、あせって観るのがあまり好きじゃないし、ここしばらく映画自体を観る頻度が減っていたのもあって、のせられずに済んでいたのですが。

鬼滅の刃シーズン1、4月7日に終わっちゃうよ?観なくていいの?(※)

というアオリが目に止まったのはなぜだったのか。普段はそれでもスルーだったろうに、ん、となったのは、なにか予感があったのか、扉が開きかけていたのか。食指が動くとは自分でもびっくりだけど、ともかく、なんだろう、観てみようか、という気になったのです。

シーズン1、26話ある、つまり長い。でもまあ1話観てつまんなかったらやめればいいか。忙しい時期にもかかわらず、というか、忙しかったので息抜きがほしかったのかもしれません。1話は25分もないくらいだし、休憩時間に観るのにちょうどいいかと。

一気観だったんですけどね汗。

そして、普通におもしろかった。いえ、正直に言います。すごくおもしろかった。

なるほど少年ジャンプっぽい世界だなとか、ふむふむ王道の和風ビルドゥングスロマンねなどと、最初のうちこそ謎の分析目線だったけど、しだいに引き込まれていき。

まず鬼がいいよね。鬼にもストーリーがあるのがいいよね。そのうえで、主人公がよい。普段は脇役や斜めなキャラに惹かれがちだし、まっすぐにもほどがある主人公にはさほど惹かれないだろうと思ってたんだけど、蓋を開けてみれば、前のめりで彼の物語を見守っていたし、その仲間たちも、最初は何そのかぶりものはとか黄色いのうるさいなくらいに思っていたのが、観終わったあとは3人(4人か)全員ブラボー状態に。いやはやあっけない。

それから雅楽のような音楽にもやられたかもしれない。あと舞い。なんなのあの舞いは。音楽といいあの一連の流れは反則でしょうよ。泣くでしょうよ。観てない人は何いってるんでしょうでしょうが。というか、これ読んでるの観た人だけかもしれませんが。

あとびっくりしたのは、ひよこが通りますけど、なに今のアニメの技術ってこんなすごいの、と。とくに風景。そこもいちいち舌巻いてた。

そんなこんなで、26話観てがっつり持っていかれた状態で、4月に入ってすぐに映画を観に行きました。なんなら、まだ上映してくれててありがとうくらいのいきおいで。

で、映画もよかったです。泣きました。中盤のバトルは若干冗長に感じたものの、後半見事にあっけなく。ただ、映画の実質主役の方のストーリーもよかったんだけれど、蓋をあけてみると、やはりレギュラーのちびっこ3人(+1人)がいじらしゅうてねえ。ほら、おばちゃんだからさ、すみませんね。というかちびっこ?

ともかく、劇場観賞まにあってよかったです。ロングランでよかった。この2ヶ月間、映画を劇場でみていなかったんですが、2ヶ月ぶりの映画がまさかアニメになるとは。よもやよもや。人生おもしろい。

で終わればいいのですが、あと少し。

実はあともうひとつ、このアニメに惹きつけられた理由があって。あさっての方向なのは承知だけれど、多分私がもっともささったのは時代設定。第1話で、炭治郎や家族の衣装などから現代ではないのはすぐにわかる、でもいつだろう、江戸時代?とかなんとか思いつつみていたら、雪山から降りていった町には電線がはりめぐらされていて。そこでびっくりして。調べると大正時代という。

それからは、物語も追いながら、世界観をきっちり作り込んだ小物や家屋に舌を巻いては作り手さんに敬意を覚えるなどし、そんな中、何話目だったか、それまで主に山の中の場面ばかりだったのが、一転して、都会として浅草と思われる華やかな場所が出てきて。あれ、塔がある、と。

で、昨日の記事につながるわけなんですが。それが凌雲閣だったんですよね。

浅草と乱歩、スカイツリーと十二階。
三月中は、集中月間であったのと、旅のしづらい時期に場所移しによる高揚と換気を得たくもあり、都内のホテルをいくつか梯子...

つまり、流れとしては、3月に浅草宿泊→鬼滅の刃をアマプラでみる→フォロワーさんとの会話きっかけで江戸川乱歩の『押絵と旅する男』を再読→凌雲閣が出てくる→たしか鬼滅の刃の中で出てきたあの都会も浅草→もう一度観て確認→やはり凌雲閣がちゃんと背景にそびえている→わけもなく鳥肌。というしだい。

思い切り話がそれてきてますけど、ここまで読んでくださった方、ついてこれてますでしょうか。

詳細は省くけれど、今、自分の中で日本文化回帰みたいな時期なのかもしれなくて、浅草を再発見したような気持ちになったのも、江戸川乱歩を再読する気になったのも、そして、鬼滅を観てみようという気になったのもその一環だったのかもしれない。なんて。ま、こじつけかもしれないですけど。

とにかく、そんな自分的におもしろい連鎖があったために、よけいにわしづかまれてしまった気もしているのですよね。

そして、現代日本の一つの重要な文化であるアニメも、私はいいや、なんて、今までずっと遠巻きにしていたけれど、これを機に、もう一歩踏み込んでみたいような気になっているのです。

とほ

 

※4月7日過ぎた現在、配信終了になってません(大汗)。あれ、私何を見たんだろう。お騒がせしてすみませんでした。

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