インド/パキスタン/インドネシア旅2019、ロケ地巡り更新。(旅程はこちら)
『きっと、うまくいく』
原題:3 idiots
監督:ラージクマール・ヒラニ
出演:アーミル・カーン、R・マーダヴァン, シャルマン・ジョーシー, カリーナ・カプール
制作国:インド
公開:2009年12月 (インド)、2013年5月(日本)
この映画に関しては、2015年のインドロケ地巡りでも北部ラダックのパンゴン湖を訪れています。というのをあらすじ省略の言い訳にしたいと思います。
で。今回の旅では、北部シムラーを訪れました。
シムラーは、坂の多さと斜面に立ち並ぶカラフルな家々で有名な、標高2000メートルを超える場所にあるヒマーチャル・プラデーシュ州の州都。イギリス統治時代はイギリス人の避暑地だったため、そのような趣の建物も多いです。見所は点在しており、ザ・リッジ、タウンホール、ザ・モール、ラルカバザールあたりが中心部。
で、ついたらまずは行っとけと向かう広場が、クライスト・チャーチやガンジー像のあるザ・リッジ。
ここは、シムラーがロケ地として使われた他の映画でも出てきていたのですが、私の記憶に一番強く残っていたのが、この『きっと、うまくいく』の舞台として。というわけで、シムラーロケ地巡りの記事更新では、この映画をトップバッターに持ってくることにしました。
シーン:ファルハーンとラージュー(とチャトル)、ランチョーを探しに訪れて真実を知る。
場所:ザ・リッジ(Ridge)周辺
チャンチャル邸で見つけた”ランチョー”についてファルハーンとラージューが思い巡らし、本物の行方を思案する場面。この建物、名前は不明。ガンジー像の真上にあります。行った時はちょうど工事中であんましっかり写真とれなかった。
立ちシ○ンをすませたチャトルの口から科学者ワングル氏なる名前が、の方角。↓
シムラーに到着し最初に車をとめてランチョー邸を尋ねる場面はこのあたり? ↓
位置は現在インドの国旗があるあたりで合っていると思うのだけど、映画では旗は映っていない。映さないようにしていたのか、その時点ではなかったのか。
で、ここでラージューが「ランチョルダース・チャンチャルはどこ?」と尋ねた人が指差した方向に見える建物は、三つ星ホテルWoodville Palace hotel。映画では外観と内観が使われているようです。リッジから 1km程度。しかし行ってません。なぜなら帰国後に知ったからです。ははは。なので、この地点から実際に指差した方向に見えたかも不明。多分見えてない。
ちなみに、シムラーから50kmほど離れたChailにあるChail Palaceも外観が使われているようです。ここも行ってません。
ちなみのちなみに今回の旅ではバンガロールも訪れており、その時に、前半のメイン舞台となるランチョーたちの通う大学のキャンパスとして撮影に使われたIIMB(Indian Institute of Management Bangalore)に行くことも検討はしたのですが、滞在している地域から距離があったし、他の用事もあったりカフェはしごもしたかったりであきらめました。
以上、ゆるめロケ地巡りでした。
この映画。なんだろう、自分の中ですでに完結してしまっていて語ることが特に出てこない…とはいえ今でも好きな作品です。もしインド映画を観たことない人に勧めるとしたら、文句なく最初に勧める映画のひとつ。私は残念ながら「この映画がきっかけでインド映画の扉が開いた!」という華々しい一本は持っておらず、複数の映画を観るうちに扉が徐々にあいていった感じなのですが、『きっと、うまくいく』もまちがいなくそんな私をインド映画道に押し出してくれた映画のひとつでした。
もうひとつのラージクマール・ヒラーニ監督、アーミル・カーン主演作品『PK』でもロケ地巡りをしているので、その記事もよかったらどうぞ。
そういえば、ずっと観たいと思っていた同監督作『Munna Bhai M.B.B.S.』は、この旅のあいだにインドNetflixで観たのだった。
前回の記事のアムリトサルからは、バスでまずチャンディーガルへ。チャンディーガルのOla Isbt bus stand Sector 43にあるバスターミナルからシムラー行きバスに乗り込み、オールドバススタンドへ(200ルピー)。直通のはずが途中でバス故障、乗り換えあり。そんなの本当多い。オールドバススタンドからニューバススタンドへはバス(7ルピー)で向かい、そこから宿まで徒歩。坂道死にました。
グーグルマップのうそつきぃ!
坂の町シムラーにいます。 pic.twitter.com/bCsbyNASFQ
— 徒歩@映画を旅のいいわけに。 (@planet_somnium) October 30, 2019
ところで、シムラーという町について。
標高2000メートル以上の場所だけあって寒かった。
シムラーに来る前にパキスタン北部の山間部にあるフンザまで往復しており、そこもすごく寒かったんですが、にもかかわらず持ってきていたホカロンを使い切らずになんとかしのげたことで気が大きくなったのか、インドに戻る直前に滞在したラホールの宿で出会ったこれからフンザに向かうという日本人男性に「あたしもういらないからー」と残りをゆずってしまい、シムラーに着いて、あ、しまった…と。思うほどには寒かったです。
まあでもフンザほどではなかったし、かつてダージリンで死ぬほど凍えて気管支炎を患うなど痛い目をみて(冬装備不十分の単なる自業自得)インド北部を甘くみたらいかんということは学んでおり、ホカロンの他にも薄手で軽い重ね着できるダウンやモンベルの寝袋など、暖を取るものはしっかり持ってきており。
それと北部で手に入るヤクウールの大判ショール。これ最強。今回も買い足しました。おしゃれで質もいいのは80%以上のものだけど、暖を取れるのは私は個人的にはごわっと分厚いウールの方。これをくるりと身にまとうとなんとなくインドの冬にお近づきになれたような気がして気分があがります。
そういえば、ザ・リッジに立った時に思ったのですが、シムラーの空気はダージリンとよく似ていました。
泊まった宿では、初日の宿泊客がイギリス人男子と私のみ、それにオーナーで医学生の超絶美人シュルティの3人で、ビール飲みながら語らうしっぽり構成だったのですが、シムラーで生まれ育ったシュルティにそれをいうとうなづき、「行ったことはないんだけどね、友達とユーチューブでダージリンのビデオみたことがあるんだけど、私も動画ですでにそう感じて、私達が行く必要ある?って」と。
すぐ寒い寒いいうくせになんですが、実のところ、インド北部の凍てつく空気の匂いと感触がとても好きです。あれは一度体験すると癖になる。壮大さを鼻に吸い込む幸せ。
以上、おちのない旅雑談でした。
まさか最後にこんなどうでもいい雑談をおいているとはだれも思うまい、ふおっふおっふお(真夜中のテンション。