お正月三日目の早朝、人出の少ないうちを狙って、弁才天の座す江島神社にお参りしてきました。
鳥居前で一礼して江ノ島に入島。
まずは静かに辺津宮をお参り。
まずは田寸津比賣命(たぎつひめのみこと)を祀る辺津宮(へつのみや)へ。
弁才天さんにごあいさつして。
手水舎は今年は感染症対策でこのように。ここで手と口をすすぐこともお参りイベント(?)の1つだったのだけど、しょうがないですね。新しい形。それにきれい。
田寸津比賣命は三女神の次女。人はいるけれど列はまったくなく、係の人が距離を取ってお参りするよう時々声をかけてくる程度。そこまで後ろを気にすることなく、お参りできました。
いきなりクライマックス、弁天堂。
そして次はそのお隣、私の江島神社お参りのさっそくのクライマックス、弁天堂へ。中は撮影禁止なので表だけ。江島神社には何度も来ていますが、いつもここでは時間を取るようにしています。なぜなら弁才天は私の神様だから!
弁才天を私の神様だと言いはる経緯はこちら↓。
弁天堂の隣には、三女神のおとうさん須佐之男命が祀られている八坂神社。八坂神社は小倉でもお参りしました。
中津宮もはずせない。
次は市寸島比賣命(いちきしまひめのみこと)が祀られている中津宮(なかつみや)へ。。イチキシマヒメは三女神の三女。神仏習合により、弁才天と習合されたのはこのイチキシマヒメと言われています。
階段を上り下りして、奥津宮へ。
その後、長い階段をはあはあ登って江ノ島名物展望灯台「シーキャンドル」のある頂上へ。エスカーという有料エレベーターもありますが、行けるうちは階段で。階段の上り下りも江ノ島の醍醐味。頂上を通り過ぎ、昔ながらの土産物屋、お饅頭屋、しらす丼屋、加えて最近はおしゃれなカフェも増えた通りもどんどん進み、三女神の長女、多紀理比賣命(たぎりひめのみこと)が祀られている奥津宮(おくつのみや)へ。
龍宮もはずせない。
多紀理比賣命を参拝したあとは、すぐ隣にある龍宮(わだつのみや)へ。ここが江島神社参りの第二のクライマックス。ここをはずしては来た意味がない。と勝手に思っている。外交や航海、海の神様である三女神は龍神さんとも深い縁があるようです。
岩屋まで行くのが江ノ島お作法。
さて。ここまでお参りしたら一区切り。だけれど、ここまで来たら江ノ島のゴール、岩屋まで行かないと。
洞窟の中は、灯籠持って中を歩いたり、キラキラ光るドラゴンがいたりとある意味アトラクションっぺいので(笑)、今では人と一緒に来た時くらいしか入らないけれど、戻る時の急な登り階段にひいこらすることがわかっていても、必ず岩屋まで降りてしばし海や釣り人や舞う鳶を眺めないことには気がすまない。
ひそかにお気に入り、江島大師。
何をするともなく海を眺めたあとは元来た道を戻る。しかし、江ノ島参りは岩屋で終わりではなく、最後は不動明王が迎えてくれる江島大師へ。この寺院も中は静かで落ち着いていて好きなはずせない場所。
ここをお参りしてようやく終了。帰る頃には仲見世通りに人も増え始めていました。
いつから推しに?
江ノ島は、弁才天信仰と龍神信仰が習合した島。海の近くで生まれたせいなのかなんなのかすごく親近感を感じ、神奈川に住むようになって初めて来て以来早々にお参りするならここと決めてしまいました。←すぐ決める人。
他の神社ももちろんお参りするけれどね。初詣だったり誕生日だったり、ちょっとした特別な時はもうここでいい、というか、ここがいい。島全体が聖域であり、その中でクライマックスが幾つか用意されている、お参りしていく流れもパーフェクト。そして、何より弁才天さんですよ。
初めて来た時は雰囲気良いなー、カフェもあるしー、フレンチトースト食べよ〜、神様どなた、ふむふむ、恋の神様なのかあ、という感じだったんですけどね(汗)。何度も来る間に、というかどうやら弁才天/サラスヴァティを推し神様と決めたあたりから暑苦しいファンになったという噂です。
タギリヒメはだれなのか。
ところで少し謎が。
三女神のお父さん須佐之男命が祀られている小倉の八坂神社をお参りした2017年は、宗像三女神を祀る「日本三大弁財天」の1つ、安芸の宮島(厳島神社)にもお参りしました。この時に「中国地方トライアングルの旅」と称して、島根の出雲大社もお参りしているのですが。
大国主命にとって須佐之男命は義理の父。つまり、大国主命は須佐之男命の娘(※)と結婚しているわけで。その名が「タギリヒメ」。最初私、長女の多紀理比賣命(たぎりひめのみこと)かと思ったのですが、この長女さんはタゴリヒメとも呼ばれている、さらにタギリヒメは「日本書紀」ではイチキシマヒメの別名とも言われているらしく。さて、タギリヒメは三女神のうちどなたなのか。
そんな暑苦しいファンの謎はともかく。
イルカとクラゲに見送られ。
最後は、雲が薄れてきて少しだけ顔をのぞかせた富士山と、大人が本気出したらこうなる的な砂で作られたイルカ、それから
片瀬江ノ島駅にいつのまにかいた江ノ島水族館からのお客人、クラゲに見送られて本日のお参りを終えました。
とほ
おまけ。
仲見世通りでひとめぼれして自分用に買ったグラス。わざとらしく添えた弁天堂のチケットはスルーでOKです。今年はこれでビールや冷茶やウイスキーを飲もう。ウイスキー飲めないけど。ウイスキー似合いそうなんだもん。
さらにおまけ。
江ノ島はいつ来ても気持ち良い場所だけれど、だからこそ来るようになったんだけれど、実は、来る時によって特別に気持ち良い日と普通の日がある。一昨年に妹と来た時はすごく気持ちのいい日だった。今日もよい参拝ではあったけれど、厳密にいえば、晴れてはいるけれども少し雲がある今日の空模様に合っていたというか、自分の中が完全に澄み渡っているわけではない、少しチリっとしたものを発見した気がする。江ノ島の雰囲気ということではなく、ここに来ることで自分の現時点での状態を確認する感じ。まだまだまだまだ未完成だな、みたいな。まあ、単に食べすぎて胃もたれしているとか早起きして睡眠不足とか、今日のバイオリズムのせいかもしれないけれど。
※追記:須佐之男命の直の娘で大国主命の正妻は”須勢理毘売命(スセリビメ)。タギリヒメは複数いる大国主命の妻の一柱であり、宗像三女神は、須佐之男命の剣から生まれた実質「娘」。ここ他を見て回る限りでは、やはりタギリヒメ=イチキシマヒメの説濃厚。