ロケ地:ザ・テノール 真実の物語 (しかし横道それまくり)

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舞台/ロケ地-日本

 

ザ・テノール 真実の物語

「一度は声を失うも、奇跡の復活を遂げた韓国人オペラ歌手ベー・チェチョルと、彼を支えた日本人音楽プロデューサー、沢田幸司との国境を越えた絆を描く、実話を基にしたヒューマンドラマ。」シネマ・トゥデイより抜粋

ご縁から劇場公開前の昨年2013年末に鑑賞させていただく機会があったのですが。

普段邦画は見ないですし、正直なところおつきあいの部分もあり、背景を少し耳にしてはいたものの、映画の前情報はほぼゼロ、

で、不意をつかれたところにまあオペラが胸に来るわ、筋自体はストレート、べたといえばべたなんですけど、その頃の自分の心境とぴたりと重なるものもあって直球にやられ、気づくと目からも鼻からも水が。なんですか、終わっても席立てないレベル(困)。

公開している映画館が少ないうえ、10月11日公開で今頃紹介って自分でもどうよとは思いますが、いい映画なので、お近くで上映館がまだある方はぜひ。

 

でね、ここでわざわざアップするからにはロケ地の話なわけでして。

私、出身が下関なんですね。

出身がというからには今は違うところに住んでいるんですけど、より厳密にいうと関東に移り住んでン十年立つんですけど、

下関といえば、首相とか、宮本武蔵とか、最近では角島とか、コアなところをふってくださる方もいますけど、

10人中9人からは「ああ、フグね」という反応が帰ってくる街、

うん、まあ、認識してくれてるものがあるだけでも、うん

ではあるのですけど、今も昔もフグ認識脱さず、それもそのはず、変化の激しい場所からたまに帰るとその変わらなさといったらまあ・・・

もう少しなんとかならんのか、と思う時期もありましたけどね、

今では、むしろすがすがしく愛しく、いっそこのまま突き進んでくれ、というふうに変化してきたのは歳のせいでしょうかねそうでしょうね。

で、その故郷が、ロケ地として随所で使われていまして。

変わらないが故に、離れて久しい出身者でも容易に思いだせる場所もあり、めっさ空間広いはずなのに都会っぺく見える(笑)とか、子供の頃に文化的に何かとお世話になった市民会館が、オペラが題材ですので文字通り舞台として使われていて、あまずっぱくなったりとか、一方で、せっせと鼻や目から水たれながしてもいたので、何かと忙しい鑑賞だったわけです。

 

そんな忙しい中で、もうひとつ気づいたことがありまして。

気づいたというか観ている間ずっともやもやしていたんですが。

韓国人テノール歌手であるこの主人公、その才能ゆえに、俺って選ばれた人間、みたいなことを最初は堂々いってのけるなかなかいい性格の持ち主。

世界的にも貴重な声質を持つソリストとして1998年のハンガリー国立歌劇場でのデビューして以降、ヨーロッパの名門オペラハウスなど各地で成功を収め前途も洋々そんなさなか、公演の準備中に甲状腺がんであることが発覚し、やがて声を失ってしまいます。

映画の大筋としては、主人公が、再起不能と思われる中、人間的にも歌手としても、奇跡の復帰を果たすまでのストーリー。日本での出会いや家族の絆が重要な要素となっているんですけど、そんな中、当然去っていく人々もいて。

その去っていった側というか、手のひらを返した側というか、粉かけてみたけどあしらわれたのでムキーとなった側というか、ヒール的な配置として出ていた女優さんが。

Natasa Solak,17. decembar 2008

この方なんですけど。

なんか見覚えある・・・だれだっけだれだっけ・・・と。

で、鑑賞後に確認して、ああ、と。

ライフ・イズ・ミラクル [DVD]

 

『ライフ・イズ・ミラクル』のヒロイン、セルビア人女優のナターシャ・タプスコビッチ(ソラック)さん。

『ザ・テノール』のロケ地は、韓国、日本の他、ヨーロッパ公演のシーンが撮られたのはセルビアなんだそうです。

それ知って、なるほど~~~~と思いました。知る前より3ミリくらいさらに映画への親近感アップ。

だって『ライフ・イズ・ミラクル』といえば、ひそかにしかしくっきりと好きな監督エミール・クストリッツアの作品。

ジョニデがいい映画に出ていた頃の『アリゾナドリーム』、あの壮大な歴史的幻想寓話『アンダーグラウンド』、騒がしい音楽とか、魚とか、間とか、ねえ、トホ的ツボどストライクの監督さん。

そしてセルビアは、『ライフ・イズ・ミラクル』も全般セルビアが舞台、『アンダーグラウンド』も旧ユーゴの話ですので首都ベオグラードがロケ地として使われているようですし、なによりこの国には監督自身が作った映画村があるんですよ。ここ行きたい。めっさ行きたいの。

要は、かなり上位の次行きたいロケ地候補なんですよねー。
と。いう話がしたかっただけなんですけど。

そんなわけで、下関とセルビアというロケ地的に2つもツボがあった『ザ・テノール』、とりあげずにはいられませんでした。

DVDもいずれ出るのでしょうけど、できれば音響的にも映画館がおすすめです。ぜひ。

次は、CBロケ地の話に戻ります。(まだ続くらしい)