ロケ地めぐりという趣味について人に話す時の反応は、
数年前、CBという俳優さんの妙味にやられ、
話ちらかしていた時の周囲の反応と似ている気がします。
「へえ~」。
つまり食いついてくる人がいない。(涙)
まあでもね。まあまあ。人の趣味というものはね。
だし、CBファンも、ロケ地めぐりが趣味という人も、
絶対数はけして多くはないということ・・・なのでしょう。
ネットでは容易に、それも国外まで足をのばすと
わんさかいるような気はしますが
「ええ!あなたも!?」みたいな出会いは現実ではほぼ皆無・・・。
映画が好き、旅が好き、というところから話を振れば、
「自分も!」という人を見つけることはもう少し容易になりますね。
あたりまえか。
くくりを広域にするほど、共有できる人は広がる。
共有する楽しさはある、それは確かなのですけど。
話は少しかわりますが、数年前、ある程度長い期間
海外を旅してまわっていた間、いろいろな人に出会いました。
世界遺産を網羅しようとしている人、
飲んだビールのラベルを集めている人、
子供たちとサッカーをすると決めてきた人、
猫、路地裏、廃墟・・・1つにしぼった写真を撮っている人。
世界遺産をまわってる人なんてもう
その知識とまわってる場所の数、はんぱなかったな。
世界遺産って、
とりあえずいっときますかレベルだと、それも長旅中だと、
まっさきにおなかいっぱいになるリストの上位だと思うのですが
彼の話を聞いていると、どんな小さな名もない遺産でも
それは楽しそうに特別なもののように話すものだから、
つい立ち寄りたくなって困りました。
また、ある国のある美術館に友人と行った時には。
その美術館に数度足を運んでいるという彼女、
訪れるたびに見ることにしている絵画があると。
それぞれのペースで見ようと時間だけ決めて別行動にしたので、
私はどの絵だったのかは知らないままですが
自分だけの特別な絵画を抱えている感じっていいなあと
思ったのを覚えています。
人からみたら「へえ。」とか「くす。」かもしれない。
だけどむしろ人にとっては「へえ。」で終わるものほど、
自分の中だけで特別な感情を確認できるものほど、
それを抱えて旅をすると充実感がアップする。
と、ロケ地めぐりをするほどに感じてきています。
とくにCBロケ地めぐりなんて、
旅と映画、それも好きな映画、好きな俳優さん・・・
と、好き好きづくしでまあ楽しかったよね。
あんまり楽しかったし、
思い入れが旅底上げのキーになることを体感してしまったので
そのへんが、最近の旅計画のベースになってきはじめました。
以前は先に決めた旅行先に映画のロケ地があればそこへ行く、だったのが
思い入れのある映画のロケ地の場所を旅先にする、という方向に。
また。
私が会ったのではないですが、友人が出会った人の中に、
日本でゲストハウスを持つことを前提に
各国の宿めぐりをしたという人がいたそうです。
その人々が帰国後作ったゲストハウスに併設されてるカフェは、
めちゃめちゃ居心地よくて、初めて連れて行ってもらってからは
私もすっかり気に入ってしまい、久しぶりにどっかの国から
帰ってきた旅友達との待ち合わせに使ったりしています。
行くとカフェタイムからバータイムまで長居してしまうことも。
いつか泊ってもみたいのですけどねえ。
仕事を見据えての旅、もいい。
ただ好きで好きでしょうがない、でもいい。
大きな野望でも、ちっこく自分だけで「ふふ」でもいい。
そういうものを持って旅をするだけで、充実感アップ。
テーマなんてもたない旅ももちろんいい。好き。
だけど、テーマを持つ旅も、今はちょっと推奨したい心境です。