インド映画ロケ地巡り編、しつこく続いております。
『TEVAR』(2015年/インド/2h39m)
監督:Amit Ravindernath Sharma
出演:アルジュン・カプール、ソナクシ・シンハ、マノージ・バージバイ
ピントゥ(アルジュン・カプール)は、アーグラーに住む大学生で無敵のカバデイ選手。腕っぷしも強く、町で売られた喧嘩を買ったり、仲間たちとつるんだりして暮らす日々。ギャングのボスに無理やり結婚を迫られている女性ラディカ(ソナクシ・シンハ)をひょんなことから救うことになり・・・。
いわゆるヒーローがヒロインを助ける話。
雑な説明ですみません。
この映画は、ねえ。
舞台は主にアーグラー。
そうです、タージマハールのある場所。
これねえ。どう説明しましょう。
たとえば、映画は好きでよく見るけどインド映画は未踏または数歩目くらい、という人にすすめるかどうかというのを判断基準にした場合、
AK出演作の中でも『2States』は、前も書きましたけど、ストーリーも踊り方面も、今時のインドと文化的背景の配合具合からも、文句なく、おすすめできると思うのですけど、あと、アクション好きなうちの父みたいな人には、私の中で筋肉モノカテゴリ(?)に入っている『GUNDAY』も、わりと筋書きしっかりしてるし、うっかりすすめることもあるかもしれないけれど、このTEVARはどうかというと、
ええと・・・・・・・・・・
いや、好きですよ。好きです。AKいっぱいでとる!とか(主役だからあたりまえ)、三白眼さくれつしとるなとか、強!とか、まつげ長!とか、いろいろと楽しみはありましたけども。
まあ・・・ファンだからだな(きっぱり)。
この映画、小耳にはさんだ情報によりますと、当時何本かに出演して売れ始めたAKを大々的に売り出す目的でお父さんと叔父さんがプロデューサーとなって作られたのだとか。でもそのへんの事情は知らなくても、もう、始まった途端にそれが伝わってくる仕様といいますか、満を持して登場感ありありといいますか、
だってアナタ最初の踊りと歌がタージを背に、アイム・ア・スーパーマン!ですからね?
もう・・・なんというか・・・きゃっといって顔を覆いたいような、かあさんはずかしくてみていられない!というような気分になったことも事実で、その後のストーリーも、特に突出した部分はなく普通でしたし、ちょっと鼻息が強すぎたのかな、という気がしないでもないです。
や、悪くはないのよ。うん。なにしろヒーローがヒロインを助けるお話ですからプチきゅんくらいはできますし、まあでもヒーローといっても、コンビニ前たむろ臭がぷんぷんするヒーローですが、おとうちゃんに頭があがらないヒーローですが、あ、でもそれはきらいじゃないな、ですが、
ええと・・・ええと・・・
と、ダメ出し気味に話をすすめてきてしまいましたが、フォローじゃないですが、それでも、AK抜きで、ちゃんとこの映画が好きな理由が幾つかあります。
そのひとつが踊り。特に女優陣の。
1つめはヒロイン演じるソナクシ・シンハ。これみたら、そりゃマノージさんでなくてもほれます。わたしがテバ(めんどいからもう日本語)を見たのは、AK道では後半だけど、インド映画道ではまだまだ浅めの頃だったからかよけい、何この人めっちゃうまくね?かっこよくね?(女だけど)、としびれました。
2番めの女優さんはこの踊りのためだけの出演なんですが(アイテムガールというんだそうです。覚えましたね?)シュルテイ・ハサン。ウインクに射抜かれました。このダンスの熱も、もうもう、本当に好き。
ですが、この映画の踊りはまんべんなくどれも好きです。かあさんを赤面させた(?)スーパーマンソングだって実はなにげにヘビロテです。
そしてこの映画が好きなもうひとつの理由。
ファンご用達などと散々なこといってきましたが、テバがなければAKロケ地巡りしようとは思わなかったかも。
今回ロケ地巡りをした中では、もっとも絵柄的に構図的に色彩的にぐっときた映画だったんです。
「インド映画見ていてなんというかもう、町並みを眺めていられるだけでも幸せ。狭い路地、剥がれたペンキ、壁にかかれたヒンディ、露店、子供達、猿、ロバ。」
ずいぶん前に、某SNSで、こうつぶやいたことがあるんですが、これ、TEVAR見た直後のつぶやきでした(今チェックしたらちょうど1年前でした)。
印象に残っている場面、というより構図と色か、はたくさんあるんですが、最初に目にとまったのは冒頭、カバデイの試合がある遊園地。
きけばマトゥラーだといってる、マトゥラー?どこ?デリーから近いな、アーグラーまでの通り道か、アーグラーもどっちみちもう一度行かないと行けなかったし、そうしたらまず・・・というふうに、鑑賞後、ロケ地計画が自然に頭の中で組み立てられていきました。
続きます。
カバディってどんなスポーツ?