インド/パキスタン/インドネシア旅2019、ロケ地巡り更新。(旅程はこちら)
『Ishaqzaade(イシャクザーデ)』
監督:ハビーブ・ファイサル
出演:アルジュン・カプール、パリニーティー・チョープラー他
制作:インド、2012年
北インドのとある町。ライバル政治家同士の家に生まれ、宗教も異なるパルマとゾヤ。祖父に認められようと手荒い真似もいとわないパルマ、一方、政治家になりたいという願望をもつが女が何をと家族からは相手にされないゾヤ。激しく反発しあう二人だったがやがて恋に落ち、逃走が始まる。現代インド版ロミオとジュリエット。
アルジュン・カプール出演作巡り2019年編第一弾『Ishaqzaade』。(2016年巡りはこの記事から)。
日本でも一度上映されて邦題があるようなのですが、原題イシャクザーデの響きが好きなこともあり、このままいかせていただきますね。Ishaqはヒンディ語で愛を意味し、それにzaadeという言葉をつけた造語のよう。ザーデ(ダ)をつけて人を表すタイトル、ボリウッド映画ではちらほら見かけます。
この映画は、好きと宣言するまでに一度地獄の門というかトンネルをくぐらなければいけない類の映画で、アルジュンカプールさん、かなりのひとでなしぶりを発揮しており、そこからよくそうなったな、という展開で二人の恋の逃避行が始まるのですが。アルジュン作品の中では、ひとでなし度とにやけ顔とエロさにかけてはダントツと自信を持っていえます。ねんのため、褒め言葉です。
若い娘っ子が普通に銃をぶっぱなしたり、カップルが銃使っていちゃついたりと、ある種ぶっとび設定ですが、現代版ロメジュリってディカプリオ版を含めたいがいぶっとび設定だからいいのでしょう。いいのか。
原作と同じかはさておき、ロメジュリですからね、結末は推して知るべしです。インドの風習も取り入れてあってかなりきつい現実が描かれている。と同時にやはりまぎれもない愛の話でもある。万人にお勧めするのはためらうけれど、私はすごく刺さりました。えぐられた。
でもその立役者はアルジュンだけじゃない、最後のシーンで一番持っていかれたのはパリニーティ演じるゾヤの目でした。あの目はしばらく忘れられなかった。ふたりともこのときは新人で、パリちゃん今ではすっかり洗練されて今でもめちゃめちゃかわいいけれどこのころの垢抜けてなさも・・・って説明なげーから。
そんなイシャクザーデの「北インドのとある町」も、前回記事の『バレーリーのバルフィ』と同じラクナウで撮影されたようです。知ったからにははずせないと、鼻息荒く行ってまいりました。
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シーン1:ゾヤが大学で演説をしているとパルマが乗り込んできて。
場所:ラクナウ大学
私の交通手段:リキシャ/メトロ
ラクナウ大学で撮られたとのことで行ってきましたが、件の場面をはじめいくつかのシーンで出てくるのですが、ドンピシャの場所はみつけられず。人と一緒だったこともあり、あまり長く探索に時間かけられなかったのよ(言い訳)。というか、キャンパスの中には入れてもらえたのだけど、写真ダメと言われたのでどっちみちゲートの外の写真だけ。
私はホテルが近かったのでサイクルリキシャで行きましたが、ラクナウジャンクション駅から行く場合はメトロがあります。最寄駅はVishvavidyalaya駅。
シーン2:”Jhalla Wallah”ソング。
場所:Ahmad Manzil
私の交通手段:オートリキシャ(いくつかの場所をチャーターして巡っている途中)
この歌は、Chowkという地域のAbdul Aziz RoadにあるAhmad Manzil(ヒンドゥ教寺院)で撮られたというネットの情報を頼りに、地元に詳しいオートリキシャのお兄ちゃんに連れてきてもらったのですが、中には入れなかったので、ここで合っているかはわかりません。表の写真だけ撮って終わりになりました。ああ、鼻息荒いわりには今回も微妙な結果に(汗。
しょうがないので微妙さをふきとばすべく、同じくChowkにあるビリヤニがうまいと噂のTunday Kababiでビリヤニを食べてきました(しょうがなくなかった、おいしかったです)。有名店のようで入り口にはたくさんの有名人の写真が飾られていました。
しかし三大カーン、若いな。
ちなみに撮影地のソースは以下。
10 Bollywood Songs That Has Captured Lucknow And Its Charm
(The City Bites)
これは行ってないのですが、上記サイトによるとPareshaanソングに出てきた公園と遊園地はBuddha ParkとAmrapali Water Parkとのこと。
ラクナウでは、イシャクザーデの他にもたくさんのボリウッド映画がとられているようです。
50 Shooting Scenes From Lucknow You Just Can’t Afford To Miss
(The City Bites)
このサイトだけでなく、Lucknow, Hindi movie,shootingなどで検索すると該当記事が容易にみつかります。
『Tanu Weds Manu』(カンガナー・ラナウト主演)、『Lucknow Central』(ファルハン・アクタル主演)、『Jolly LLB 2』(アクシャイ・クマール主演)、『Behen Hogi Teri』(ラージクマール・ラーオ主演)、『Ladies Vs Ricky Behl』(ランヴィール・シン主演)、『Gadar』(サニー・デオール主演)、『Youngistan』(Netflixにあった「若者の国」、今は配信終了)などなど。
『Youngistan』は、前記事で紹介したアンベードカル記念公園、
『Gadar』はバーラ・イマームバーラで、撮影が行われたよう。
また、前回の記事『バレーリーのバルフィ』主演俳優アーユシュマーン・クラーナーの今年公開の映画『Article 15』も舞台はラクナウ。撮影はラクナウ郊外で行われたとのこと。
インド映画が好きでロケ地巡りにも興味がある人には、ラクナウ、探索しがいのある町かもしれません。