サンティアゴ巡礼路を歩きながら毎日更新。

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旅語り

 

毎日更新が私の中でスポットライトを浴びている。とはいえ「ほぼね、ほぼ」とか「期間限定でね」などといってすぐライトからはずれ舞台袖に引っ込もうとするので油断ならない。

が、実は前にも一度だけ舞台に上がっていただいたことがある。ただしやはり期間限定で。正確には38日。タイトルに挙げたように、サンティアゴ巡礼路を歩きながら、ブログにてリアルタイム日記の毎日更新を目指し、達成した。

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サンティアゴ巡礼路(El Camino de Santiago)とは、カトリック三大聖地のひとつサンティアゴ・デ・コンポステーラ(キリスト12使徒のひとりである聖ヤコブの眠る大聖堂)に向けてヨーロッパ各地から幾つも通じているキリスト教徒の巡礼路。

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2年前の2018年、4月23日から1ヵ月ちょっとかけて、フランス国境近くの町サン・ジャン・ピエ・ド・ポーからスペイン北西部のサンティアゴ・デ・コンポステーラに続く約800kmの「フランス人の道」を歩いた。

きっかけや動機はここでは割愛するとして、なぜ毎日更新しようと思ったのかというと、

今回の旅がある種の規則正しさを要求されるものであるせいかもしれません。毎日やることは基本同じ。なので日記のように組み込みやすいんじゃないかなと。それよりなにより単純に自分がしたい。その日々を記録したい。

ということらしい(当時の自分談)。

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毎日更新ということに関しては、7年前に始めたブログでは普段の更新にかかる時間と労力から「無理。(完)」と早々に切り捨てていたのだけど、いつものように帰国後に思い出す方式だと腰が重くなることがわかりきっていたし、なにより巡礼路で起きたこと見たこと感じたことを当日新鮮なうちに書き落としたい欲求がいつになく勝っていたことから、短期決戦でもあるし、企画化すると俄然わくわくしだす性質も後押しして、いけるんじゃないかな、いってみよう、となった。

結果、やってよかった。

旅は大好きを超えてある時からなくては困る存在になっていたし、今年はともかくこれからも可能な限りは続けていくつもりだけど、正直にいえばこの頃は旅感受性がなまってきているようにも感じていた時期で、それがすごく久しぶりにあらゆる感覚や経路が活性化された。それらをすべて書き落とせたかというと、文才的な面と単純に疲れに負けた面から、首を元気よく縦に降ることはできないけれど、後から書き起こす方式だと失っていただろうものは救済できたように思う。

ただ、反省もある。毎日更新を重視しすぎたせいで、人とのつながりをおろそかにしてしまった面はあること。出会えた縁もあったけれど、もう少しなんとかなったんじゃないかなと。そこも醍醐味であったはずなのに。あと単純に歩くのが遅く迷惑かけて申し訳ない、などが働いたのもある。荷物も多すぎたね。靴の選び方も改善の余地おおいにあり。

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そういった思い残しがあるのと、あとは春歩いたので単純に秋のフランス人の道を味わいたく、いつかまた戻りたいという気持ちがある。あんなに歩いている時はきつかったはずなのに。一度目の新鮮さを書き落とした満足があるので、次回はあるとすればもっと純粋に歩くこと、人と出会うことを楽しみたい。

とほ

 

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