石岡瑛子展、というより時代そのものをみてきた。

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問わず語り

念願の石岡瑛子展を見てきた。

圧巻だった。

石岡瑛子さんのことを知ったのは、私はターセムシン監督とタッグを組んでからで、正確には本当の意味で注視したというか入り込んできたのが、『落下の王国』からだったのだけど、

まず前半は、私が今まで生きてきてCMやポスターや町中で目にしてきたデザインがコピーがそこここにあふれていて、全面的に受け入れるか好きかは抜きにして、完全にひとつの時代だった。そうだった、資生堂は近代日本の色やにおいと絶対的に切り離せないし、パルコのは私はよく知らないけれど、確かに「あのころ」の空気だった。

それだけでも十分圧倒されていたのに、後半、世界に拠点を移したあとのあれも石岡さんだったのかこれもか・・・というのが次々と出てきて、特にコッポラ(※)がミシマの映画を撮っていたなんて知らなかったし、プロジェクターで壁に映しだされていた映像は、切り取られているにせよ石岡瑛子ワールド全開で、他にも、ビョークのあのミュージックビデオはそうだったのか、というか知ってみれば石岡さんしかありえないな、だったし、

そうやって、完全に次元の桁違いなものづくりエネルギーに気圧されながら映画の部屋に少しずつ近づいていって、ターセム監督との出会いのあたりからやばかったんだけど、映画『ザ・セル』の部屋に入り、公開当時に見に行って物語を重視しすぎていたせいか自分の中で評価の低かったこの映画だけど、そこに映し出された映像をみながら、もう一度しっかりみたくなったところに、遠くから「They are five of them…」というロイの語りが聞こえてきて、次に入った大きな空間で2つの壁に大きく映し出された『落下の王国』の5人衆の各シーンが目に入ったあたりでもうあかんかった。というか、落下の王国があかんのか、石岡さんご本人と石岡さんの作ってきたものがあかんのか、目から汗でてきてしまってもう・・・(汗&困)。実をいうと今も(とほほ)。

そうやって出来上がった状態で向かったラスト、出口の前に置かれていたのは、系譜でちらっと読んで気になっていた高校生時代に作ったという絵本だった。この絵知ってるよ。昭和の時代にそこここで見てきたよ。石岡さんの作り出してきたものに囲まれて生きてきたよ。最後まで時代がそこにあった。

時間があと1時間という中で、調べ物もせずに熱だけでざっと書いたので、つたない言葉だらけですみませんが、このまま投下します。

最後に、展覧会の企画から実施までに携わる人や流れについて私は何も知らないに等しいけれど、この構成は圧巻だった。開催を企画し、実施までこぎつけてくださった方々に本当に感謝したい。

できれば、期間内にもう一度行きたい。

とほ

※失礼、コッポラは製作でした、監督はポールシュレイダーだった。そっちの方がむしろ観たいかも。事情はあったにせよ、これが日本未公開は驚き。

 

余談。
今日はなんとなくそういう気分だな、と、コーディネートは黒に差し色の赤、アクセサリーはゴールドで統一して行ったのだけど、完全に展示会カラーでした。

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