CBロケ地:メトロランド/Metroland in Paris

クリスチャン・ベール

 

さて『メトロランド』ロケ地パリ編。





 

クリスが駅を出て小さいトンネルのような通りを抜け自宅アパートに向かうところ。

前回の記事で、「Amelot駅」として使われたのは、モンマルトルにあるアベス駅(暫定)だったと書きましたが。

映画の中の設定としては、クリスの活動範囲は、件の駅から出て自宅に向かっていることや、アニックとデートで歩いている階段などから、モンマルトルであってるだろうとは思うんです。

が、実はAmelotという名称の場所もちゃんと実在します。Rue Amelot(Amelot通り)という通りがあるんですね。


© OpenStreetMap contributors

ただこのAmelot通り、モンマルトルとは結構離れています。
歩けば小一時間はかかる距離。メトロで行く場合は何度か乗り換えが必要。
8号線のSaint-sebastien-FroissartかChemin Vertで下車します。

念のため、メトロはゾーン内の料金は均一なので、降りなければ何回乗り換えても1回1.7ユーロ。10枚セットのカルネ(13.7ユーロ)だともっとお得(2014年現在の料金)。その他の詳細な情報はこちらこちらを参照。路線図はこちら(RATP)

でこの名称、やみくもに使われていたわけじゃなく。冒頭の4枚、クリスが歩いている路地や自宅アパートはこのAmelot通りで撮られていました。

勝手な推測ですが、撮影場所で使ったので、じゃあ名前も使っちゃおうかということになったんじゃないかな。

で、どうしてここが撮影場所とわかったかというと。

前も書きましたが、フランス到着時点ではロケ地についてほぼ何も調べておらず、なので通りが実在することは知らず、ましてここが撮影場所であることもわかっていませんでした。

『メトロランド』編に突入してから、「時間ない」ばかり書いていた気がしますが。

どんだけだったかというと。フランス滞在時期間。22時間。

ロケ地はフランス側にしぼったとも書きましたが、白状すると、今回この国に来た一番の目的は友人にあうことでした。

2013ロケ地めぐり旅計画をたてた当初は、ほらわたくしルイの彼女ですので(は?という方、こちら参照)、せっかくのヨーロッパ方面、CBロケ地あるなしに関係なく、普通にこの国も組み込むつもりでした。

のですが、1ヵ月の旅程を組みたてていくうち、イギリス&ギリシャのCBロケ地に重点を置いた結果、「時間足らん、却下」と、わりとあっさり削る方向に傾き。

あれ?ルイへの愛は?

その旨をつげたマメ子からは、「フランス涙目」とつっこまれたりもしていたのですが。

件の友人モロ子(仮名)は、当時、映画も顔負けのサスペンスな状況にありました。一時期は、命の心配すらしてしまうようなのっぴきならない状態で。

旅計画を立てた頃は、「もう大丈夫」と本人は言ってるものの、事態が落ち着いたのかどうか超微妙な時で、何もしてあげられないしばたばたした中会いに行くのも、とか、まあそのあたりいろいろ逡巡があったりもしたすえ、やっぱ素通りはできん、とにかく顔だけでも見に行こうと、1日だけフランス行きを復活させることにしたんでした。

でも、どうせ行くなら、ロケ地も行けたらいいな☆

そんなゴウヨクヒトデナシな自分もきらいじゃないですが、なんせ滞在22時間、翌日16時には空港に行ってないといけない、ということで、ロケ地に関しては、なりゆきまかせに。

20時にフランス到着後、まずは彼女の勤めている職場に直行。

会った直後から会話とまらず、モンマルトルにある(※)モロ子のアパートにむかう途中も話し続け、あとで飲みに出かけるつもりで軽い食事にするつもりが、せまい、でも味のある台所で食事もそこそこにさらに話を聞き続け、ありったけのエネルギーを会話に費やしたせいか、ふたりとも、終わった途端文字通りバタンキューの爆睡。

で、翌朝。

「知りたい場所があるっていってたけどどこ?」と覚えていてくれていたモロ子にDVDを観せたところ、この記事の1枚目のクリスの歩いているシーンでを見て、「あ、ここたぶん知ってる。ヨガで通ってる道だよ」。

それがAmelot通りだったのでした。


クリスのアパートは、この路地を抜けて右に曲がったところです。

ただしこれは、現場ではわかってなくて、また帰ってGoogle Earth先生で確認しました。えへ。

右に曲がって数百メートル歩いたところに、冒頭の4枚目の番地103とその建物に一致する画像を発見。室内の撮影もここかはわかりませんが、部屋の場所的には5枚目の最上階かな?

Amelot通りの探索を終えたあとは、再びモンマルトルへ。

アニックとクリスがデートをしていた階段を突き止めるべく、モロ子が思いつく階段にいろいろ連れて行ってくれたのですが、お昼になり、空腹&なぜかここでもふたり猛烈な眠気により断念。



「あたしたちなんでこんな眠いんだろう」「満月のせいじゃない?」という謎の会話を交わしながら、まったりランチ。



その後、オペラ座から空港行きシャトルバスに乗り込み、1日弱のフランス滞在を終えたのでした。

※そうなのです、なのにアベス駅には行けなかったの(汗)