五感で町の雰囲気をはかる。

Airbnb日記, Airbnb diary インド日記
1月某日。

環境を変えると、視覚、嗅覚、聴覚、肌感覚から得られる情報も変わる。

2番目のAirbnbに移動当日、少し部屋で休んだあとに、街歩きに出かけた。これはいつものことで、旅だろうと生活だろうと、新しい場所にくれば、まずは徒歩圏内の雰囲気をつかむために歩き回る。今はGoogle mapという心強い味方もある。昔ながらの旅達者さんたちは、あじけない、自分たちの頃はそういうものなしでやったもんだ、と言うかもしれないけど、昔は昔、今は今だ。便利なものは利用する。治安を推し量るうえでも有用だ。歩きまわっても問題ない地域かどうか。周辺の店のレビューを眺めていれば、推し量れることは多少なりともある。そもそもMap上にすべてがあらわれているわけでもない、わけがない。それらを歩いてつかむ。良い面も悪い面も、身を置いてはじめてわかることはたくさんある。

たとえば、ムスリム地区が近くにあると発見したこと。人々の服装、漂うスパイス、店の種類、看板、雰囲気などから、徐々にそのエリアに近づいていることを知る過程はなかなかおもしろかった。

そうか、今回のエリアはムスリム地区だったのか、といえば、そういうわけでもなく、Airbnbがある通りの周辺は、とくに特定の宗教色せず、最初のAirbnb周辺に似た閑静な住宅街、をもう少しだけ庶民的にした感じ。Airbnbのホストは、出身地と部屋の装飾からおそらくクリスチャン。宗教ごとの住み分けということはどの程度あるのだろう。

多分だけど、ざっくりわけて、ムスリム地区はAirbnbの右側、それ以外の地区は左側。左側に少し歩けば、カフェなどのあるひらけた繁華街があるようだ。長居しやすいカフェがあるといいのだけど。後方には歩くのに適した大きな公園も近くにある。右側の通りを上手に行けば、徒歩圏内にモールがある、映画もそこでみられるようだ。今度行ってみよう。

全体的に治安が悪い感じはしない。ただ、ごみの散乱した道、動物の糞の匂い、すぐ近くの川というかどぶの匂い、その濁った水、バスに乗れば窓の外にかばんの中のマスクをまとめて捨てる女性、と最初の数日はどちらかというと負の面のほうが目(と鼻)について、少し気がふさいだ。現時点ではどうしても、最初のエアビー周辺の整った環境と比較してしまうのは否めない。

視覚的なごちゃごちゃは、そここそがこの国の醍醐味と感じている部分もあるから楽しめるところもあるけれど、それでも種類による。旅や短期的な滞在では楽しめることでも、一定期間以上暮らす生活の場となると許容範囲が狭まることもある。自分は、生活するとなると、視覚より嗅覚的なNGの方がきつく感じるらしい、とあらためて気づいた。

できるかぎりフラットに、ジャッジせず、いたずらに倫理観をもちださずにみようとは思っているけれど、日々の生活となると厳しいこともある。それは正直に書いておく。好きな国にきていようと、全部を受け入れるのが正解とも思っていない。許容できることもあればできないこともある。それに初期の印象が変化していくこともある。最初の段階の正直な感想を書いておかなければ、変化も見えにくい。だから書き留めておく。

あ、でも、静かな環境の中で、日に何度も遠いアザーンが聞こえる生活は悪くない。私の中で旅愁と紐づいているアザーン。

 

動画で似たようなことを話してます。トークがあれすぎるので聴くに堪えないかもしれないけれど、物好きさんがいらっしゃればどうぞ。そのうち自分が耐えられなくて削除するかもしれないけれど。