年末年始ひきこもり準備。紅白のあいつのこと。

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問わず語り

 

年末年始は帰省をしないでこもる予定。必要食材はだいたい買ったし、このまま引きこもってもいいくらいだ。まあそれでも多分あと1~2日は外に出るだろうけど。

食材はだいたい買ったといったけど、かまぼこはだめだった。スーパーから救い出してやれなかった。厳密には、昨日行ったら気安く話しかけやすかった頃の庶民のあいつはもういなかった。いつもと違う服を来て、貴族のようにとりすました顔で並んでいた。どうしたおまえ、前はそうじゃなかったはずだろ。しかし白も紅も謁見の間で他の貴族たちと肩を並べ、前からこうでしたけどとでもいうように薄く微笑んでいる。こうなると年が明けるまで催眠は解けない。

いいさ、そもそもかまぼこはそこまで好きじゃない。年末年始のメンバーに入れなくたって何も問題はない。たまに食べたくなるけど、たまーにだ。お正月になくたってかまわない。そもそも私が作るおせちは、食べたいものをお重につめただけのなんちゃっておせちだ。主役は唐揚げ。唐揚げはおせちといったらおせち。

あとは、おせちらしいものの常連は、筑前煮、伊達巻、なます、きんとんくらいだろうか。筑前煮は鍋いっぱいに作る。きんとんは百合根。魚の焼き物は今冷凍庫にあるサバでいい。数の子は出来合いの松前漬けを買ったからその中にある数切れでお茶を濁すつもり。昆布巻き?塩昆布をりぼん結びにでもする。田作りはいらない。実家でも常連じゃなかったし。あったかな?覚えてないや。

そういえば黒豆買ってないな。悩むところだな。あと1~2日の外出時に豆を見つけたら考えよう。時間なくなったらやめよう。あ、海老もないな、いいや年末おそばと一緒にできあいのを買えば。

紅白のあいつの話に戻るけど、食べなくてもいいけど、食べるなら冷たいもの限定だ。あたたまったあいつはこっちで願い下げだ。だれなの、汁物にかまぼこ入れるのは。うちの母親だ。

私があたたまったかまぼこがだめなことは家族のあいだで有名だ。なのに、実家の母が作るお雑煮には必ずかまぼこが入っている。私のお雑煮にもご丁寧に入れてくれる。有名なんだから最初から入れなきゃいいという話なのだけど、それは許されないようで、必ず入れておいてからあとでだれかの椀に渡るという戦法だ。戦法?

そして、とほはあたたまったかまぼこがだめなんか、と父親が聞く。毎回聞く。つるっとしたのがなんかだめ、と私が返す。ちくわもだめなんか、と父親がいう。ちくわもだめにきまっとるやん、と私が返す。練り物は全部だめ。なんでかのう、おっかしいのう、と父が笑う。毎回笑う。何十年も繰り広げられてきたお決まりの風景。

まあ今年は帰省しないからあたたまったあいつには会わなくてすむ。再来年また笑い合えますように。

とほ

 

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