ラドゥ実験。byベサン粉探検隊

インド関連雑記

どうも、最近なにかにつけ探検しているとほです。

蔵前でインド食材探検。
ホテルおこもりレポートのおまけ。昨日の清澄白河についで、今日は蔵前編。 浅草では、三日目の夕方、息抜き散歩と称して...

 

というわけで、アンビカショップで買った食材をあれこれ試しているところなのだけど、中でもベサン粉にはまっている。お店に行ったそもそもの動機が、この粉を使ってラドゥを手作りしたい、だったので。

べサン粉、ベイスン粉、Besanは、ひよこ豆を挽いた粉であり、インドではスイーツやパコラの生地など様々なものに使われている。

 

で、ラドゥとはなにかといえば、インドやインド映画が好きな人なら、うん知ってる、と即座に返ってきそうなほど定番のインドスイーツである。インド映画の中でも、おめでたいことがあるたびに誰かが箱をもってご近所や職場で配るシーンをよくみかける。

字幕つきDVDもあるインド映画『マダム・イン・ニューヨーク』にも印象的な使われ方がされていたので、観たことがある人なら、ああ、あのお菓子ねと思い出すのではないだろうか。

ただ、マダム・イン・ニューヨークで出てきていたのは、記憶違いじゃなければ、ベサン粉を揚げて作るブーンディラドゥと呼ばれるものだった気がする。

ちいちゃいつぶつぶ状の揚げ玉をインドカラーのオレンジ色に着色し丸めたブーンディラドゥも好きだし、作ってみたいのだけど、揚げる行程をみる限りハードルが高そうなので、今回はベサン粉をギーで炒めて作るベサンラドゥにしぼった。

下準備として、まず、ネットの海を泳いでレシピを渡り歩き、頭に叩き入れ、スマホにもメモを取った。

材料は、ベサン粉ギー(はないので代用として無塩バター)、キビ砂糖カシューナッツ(刻んで中にいれるものと上に飾るもの)、カルダモン(パウダーか粒)。詳しい分量やレシピが気になる方はネットを泳いでくださいね。

簡単に説明すると、ベサン粉をギーで炒めて、豆くささが消え、香ばしくなったら火からおろして少し冷まし、砂糖と刻んだカシューナッツとカルダモンを混ぜ、片手で握って整形する、というもの。

で。できあがったものがこちら。

 

ラドゥ実験その1

結果:火にかけすぎてかっちかちに。

なんだこの岩みたいなシロモノは。

いきなりの失敗である。

火からおろして砂糖を入れるところを火にかけたまま投入し、なんだろう、かたまらないなー、と豆乳を投入し、さらになぜか甘さが足りないかもとはちみつを投入したら、なんだかどんどんコレジャナイ感を匂わすようになったので、悲しくなって火をとめ、無理やり丸めました。

見た目と手で握った感触通り、ごっつい歯ごたえのお菓子ができあがった。あ、あと、動揺してカルダモン入れるのを忘れたので、インドっぽさのまるでしない、ただのバター洋菓子風のよくわからない甘いものになった。

敗因は明らかである。ルールはちゃんと守りましょう。

でもね、見た目と硬さはともかく、味はおいしかったの味は。これはこれでちびちび食べるのが妙にくせになるというか、自分で食べる分には問題なしだったので、数日で完食。

 

ラドゥ実験その2

結果:油分が足りなかったのか、今度はぱふぱふに。

遠目は悪くない、

のだけど、やはりちょっとそれっぽくないラドゥができあがった。

炒めたベサン粉を火からおろした時に湿り気が足りないような気がしたけれど、砂糖、カシューナッツ、カルダモンを投入したら、見た目どうみてもザ・こな!に。固まる気がしない。しかし思いっきり片手でぎゅっぎゅっしてなんとか固まりました。できてすぐは、触るのも危険な状態だったけれど、少し経つとなじんだのか、食べられなくはない塊に。かじると少しほろほろと崩れるけれど、それでも形は保たれた。

そして、これも味は悪くなかった。あれだ、あれに似ている、きなこ棒。いやちがう、なにかもっと高級な・・・そうだ、宮内庁御用達の銘菓「爾比久良(にいくら)」。口の中でほろほろ崩れる感じとか。水分持ってかれる感じとか。・・・お店の人に怒られる前に撤回した方がいいかもしれない。ともかく味は悪くなかったということです。

が、しかし。私が作りたいのはインドのラドゥなのであった。ここで終わってはだめだ。

 

べサン実験その3

結果:とりあえず成功、かな。

味も見た目もとりあえず、それらしいものができた。

レシピ通りに作ったから。

最初からそうしとけ、という話なのだけど、コレジャナイものを2回も作ってしまったので、今回は分量も手順もYouTubeのこちらの動画通りに作ってみた。

最初観た時から、分量もカップ計算で私仕様だし、作り方もわかりやすいし、おいしそうだし、よさそうと思ったのだけど、ギーの量に躊躇したのもあって、回り道をしてしまった。近道しようとして、こんなもんでしょ、とやっちゃうとだめですね。

 

多分炒める途中で足すギーが、しっとりのコツだったんだと思う。呼び水ならぬ呼びギー(なにそれ)的な役割を果たしているのだろうか。果たして、最初はぱらぱらだった生地が、ギー足し後にさらに炒めるうちにとろとろになっていった。

火をとめて、砂糖とカルダモンパウダーを混ぜても、ちゃんと握って整形できる程度には湿り気がある。丸めるときれいに丸まりやすく、つややかないい感じのお団子状になった。

食べてみると、歯がさくっと入る感じといい、甘さといい、カルダモンの風味といい、そうだ、ラドゥはこれ、という仕上がりに。

インド旅中に、バレーリーという場所でバルフィ探検をしていた時に、二店目の素朴な方のお店で買ったものの味わいに近い気がする。きっと記憶補正されているとは思うけれど、だれにも怒られないだろうから、あのお店の味といっておく。

ギーで作ればより近かったとは思うので、次はそれでやってみようと思う。

ただ、ベサン粉、使い勝手がよくて、えのきやカリフラワーをパコラにしたりして順調に消費しており、残り少なくなっている。他にも、インドからは離れるけれど、ひよこ豆の粉ということはフムスやファラフェルが作れるんじゃないだろうか、と近く試したくてしょうがなくなっているし、買い足さないと。

 

 

あと、アンビカショップでは買わなかったけど、その後、近くの町でみつけたインド食材屋さんで買い足したスジ粉(セモリナ粉)でも、ハルワ(これもお菓子の種類)っぽいものを作ってみた。余っていた練乳、無塩バター、アーモンドプードル(足りなくなったカシューナッツのかわり)、砂糖、カルダモンと、こっちも材料はあるものを適当に。だけれど、こっちは1回で、それなりにおいしいものができた気がする。

そんなわけで、買った食材は一度は試してみないと気がすまないので、ちまちま探検は続いております。

とほ

 

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