昨年12月に行ったキャンプの記事、続き。
冬キャンプを一度はしてみたかった。
というのは強がりだ。
や、何割かは本当。暑い季節のアウトドアは苦手だし、私の中ではキャンプの醍醐味として焚火が欠かせないため、やはりある程度寒い方が好きだ。でもある程度だ。
期せずして氷点下(推定)をくぐったことはある。春先や晩秋でも選ぶ場所によってはそうなる。とくに河口湖周辺は覚悟が必要。だけど、氷点下を望んでいくわけではない。できるだけ無理ない寒さだといいなあぁぁ、と思いながら行く。
とくに私は電車徒歩キャンパーだ。重さがネックになるので、暖をとるものを潤沢に持っていけるわけではない。わけではないが、キャンプ先では快適がいい。つまりは、よいとこどりをしたいわがままなへたれキャンパーである。
ここまではテストにでます。いいですね。
そういうわけで、このキャンプも、当初10月後半か11月前半に予定していた。でも急遽帰省することにしたため、キャンプにあてていた予定が冬に向けてずれこんだ。よし、じゃあ11月後半にするか。それ以降はさすがに。ちょっと。とりあえず12月は避けたかった。なにしろへたれなので。
でもそこは悲しいフリーランスのサガ、オシゴトが入ってしまうと受けてしまう。とくに前半は帰省であまり仕事していなかったためなおさらだ。やばい、このままだと12月になってしまう。ぐずぐずしていたらもう今年はキャンプはいいや、なんてことになりそうだ。それはいやだ。少なくとも今年中にあと1回は行きたい。
試したい秘密兵器もある。あれは冬に使ってこそ威力を発揮するはずだ。だいじょうぶ。幸い11月後半だというのにこんなに暖かいじゃないか。12月入ってすぐならきっと問題ない。ほっとくと仕事を入れてしまうからさっさとキャンプ場の予約を入れてしまおう。
そうして12月1週目の平日に予約を入れた。入れた日はまだ暖かかったのだ。予約をいれたあとで、11月最終週の週末をむかえた。いきなりの寒波がきた。……ええっと、私、この中キャンプに行くの?予約とったの?ばかなの?
それが、行く直前のへたれキャンパーの偽らざる心の全容である。
先生、前置きが長いです。
するどい。それでは本題に入ります。秘密兵器の話。
陣幕を自分で作ってみた。
秘密といってもトップ画像でバレてるっちゅう話なんですが、先生、陣幕を手作りしてみました。
焚火台も前回のキャンプから買い替えたものを使用。
陣幕は、今までもなしで焚火してきているし、別段なくても問題ないっちゃない。必須アイテムというほどではない。それでも、キャンプに行くたびに風が強い場所や時間帯は結構あって、「あるといいな」が増してはいた。テントに火の粉が飛んで穴が開くのを多少なりとも防げそうだし、ちょっとした目隠しにもなり、テントの入り口界隈のプライベートエリア感も増しそうなのもよい。陣地作りたがりでもあるので。
で、最初は購入を検討したのだけど、よさそうなおしゃれげなやつは、重さがネックに思われた。もっとこう、こぶりのでいいんだけど。そういうわけで、だめもとで手作りしてみることにした。
材料はすべて百均で調達した。
以上。しめて440円。
画像に写っている赤い棒状のものは、これもくねくねまがるし役立ちそうと買ってみたけど、結局使わなかった。ひも、縫い糸、安全ピンは家にあるものを使った。ひもの取り付けは、当初はハトメパンチで穴あけして・・・などと考えていたけど売り切れており、なしの方法を模索した結果、全部縫うのはめんどくさいので安全ピンや布用両面テープを駆使することにした。
参考になるとはまるで思えない、iPhoneメモで即席手描きした図。
作り方はネットの海で探った。でも見つけても私には本格的すぎるものばかり。そんな中、百均材料を使った陣幕のDIYを説明したサイトを発見した。
見栄えもなかなかだし、まるっと参考にさせていただきたくはあったのだけど、こんなにも丁寧に説明してくださっているのに、やはり私には本格的すぎであり(訳:めんどくさい)、求めるサイズより大きすぎる気もしたので、いろいろと簡略化したバージョンを作ることにした。うまくいけば万々歳だし、次にキャンパス生地にするとかでバージョンアップさせてもいいし、うまくいかなければおとなしく出来合いのものを購入しよう、と決めて。
実際に使ってみた。
で。いざ作った陣幕を使ってみてどうだったか。
ちゃんと機能した。と思う。たわんでいるのは、私の目からは許容範囲。角度を含めて張るまでに四苦八苦したけれど、思った以上にちゃんとしている(気がする)。実際火を起こしたあとも、燃えることなく、ちゃんと風よけとして役に立ってくれた。惜しむらくは、そこまで風が強くなかったので、強風時にどうなるかは未知ではあるのだけど、現時点ではひとまず成功、ということにした。
おかげでテンションがあがり、焚火時間が過去最高に増えた。そういうわけで、手作り陣幕、とりあえずあと数回は使えると思う。とかいってあっさり買ったりして。
小麦粉を忘れ、急遽オートミールでとろみを出したグラタン。
その他の防寒対策。
この2020年晩秋の氷点下になったキャンプ記事に書いた対策とだいたい同じだけど、さらに強化。
服装をさらに徹底した。
裏起毛の厚手のロングワンピース、ダウンジャケット、帽子、手袋、厚手の靴下、ブーツ。ホカロンも使いまくり。背中にも靴の中にも。シャンペンゴールドの膝丈のダウンジャケットは本来街歩き用だけど、あたたかかったし、毛布代わりにも使えてよかった。ただ、キャンプ後にみると、焚火しすぎのせいか、笑っちゃうほど煤で真っ黒になっていた(笑えない)。
テントに自家製スカートをはかせた。
同じく2020年晩秋キャンプ時にデビューさせたHiby 3のテントは、気に入ってはいるけど、インナーテントはメッシュだし冬仕様ではないので、見栄えは悪いけれど今回も自作スカートをはかせた。これするのとしないのでずいぶん違った気がする。見栄え悪いけど(二度目)。
テントが妙に凹んでいるのもみなかったことに。
寝る時の対策も徹底した。
コット(簡易ベッド)を持参した。重いのはいやだけど、今回寒さ対策最優先、「全オレに寒い思いなどさせない」という固い決意のもと、心地よい椅子をあきらめてでも持っていくことにした。
持っていって大正解だった。まず寒さ対策以前に寝心地が各段に違う。それまで使用していたエアーマットはなんだったのかというくらい。寒さ対策としては、まず冷気遮断用の銀マットを敷き、そのうえにコットを組み立て、その上に発砲ポリエチレン製のマットを敷いた。
その上で寝袋に入り、寝袋の足先にホカロンを入れ、寝袋の上には、インド北部の町シムラーで買ったヤクウールの大判ストールを足元に、さらにダウンジャケットを上半身にかけた。
結果。2泊とも爆睡だった。そのキャンプ場に滞在中の気温は、ネットでは氷点下4度と書いてたけど、体感的にはそんな感じはしなかった。初氷点下体験だった昨年より、正直全然快適だった。
ひとつ難としては、コット硬すぎ問題がありはするのだけど。軽量(と値段)を優先して買ったコットだけど、組み立ても解体も大変すぎて死にそうになった。チェックアウト間に合わないかと思って心底あせった。これをどうするかだなあ。でも寝心地、防寒を考えると捨てがたいのよね・・・。
以上、だらだら書いてきましたが、まとめると、キャンプ時の寒さ対策は、自分史上最も成功だった気がする。もちろん室内のようにはいかないけれど、これだったら、冬キャンプでも、ぎりつらくなく過ごせそうだ。
というわけで、また行きたい。冬キャンプ。
とほ