インド映画ロケ地旅報告の続きです。
場所はマハラシュトラ州ムンバイ。
ムンバイでは、おべんとうばこ映画2本のロケ地に行こうとしていたけれど、
別の映画とてんびんにかけて負けた、ということを以前の記事で書きましたが、てんびんにかけて勝った映画というのが、『スラムドッグ$ミリオネア』だったのでした。
昨年インド映画に本格開眼しまして現在、粛々とみすすめているところなのですが、先日もオンラインDVDショップinduna.comから二度目の個人輸入を果たしまして、
果たしたはいいものの、届いた瞬間に関税の存在を思い出すはめになるというプチしょっぱい経験をしまして、自分よあれもこれもぽちっとするのはやめるべし、一度に一万円はせめてこさないようにするべし、DHLの手数料は関税より高いと心得るべし、などなどを学んだよ☆とかいうのは完全な余談ですので話を戻しまして、そのインド映画なんですけども、
十把一絡げにボリウッドとよんじゃいかん!
ボリウッド以外で撮られた映画もいっぱいあるんじゃ!
などということを知ったのは昨年というまだまだビギナー、そもそもディーピカというサウンドを始めて耳にしたのが昨年でそれも聞いた瞬間マウスウオッシュか何かだと勘違いしたといえばどれほどのインド映画バージンであったかということはこの道を歩んでおられる方にはきっと伝わるかと思うのですが、
ですがですが。
そんな私でも、このスラムドッグ$ミリオネアについてはいわゆるボリウッド映画ではないという認識は一応ありました。
初鑑賞は5年前の長旅時。最初のインド旅行を終えた後、移動した先の東欧の民家の部屋でひとり観賞しました。
ダニー・ボイルは好きな監督さんのひとりですが、英国の方でありこの映画がリアルなインドを描いていたか、という点については映画世間ですでに議論されてきているようですしひとまず横に置きまして、
好きになるか嫌いになるかのどっちかだとよくいわれるインドを幸か不幸か「好き」に傾いた状態で出国してきた身としては、今思えばバックパッカー的興味の域を出ていなかったにしろ、それでも、かの国を感じるには十分な映画でした。生じてしまった思い入れを、観ながらつくつくと刺激され、その晩はザ・インドな濃い夢を見てしまうほどでした。
で、鑑賞後に思ったのが、ムンバイ行かなきゃな、でした。1ヵ月半の滞在期間では北部を駆け足でめぐるのがせいいっぱいで、南に降りないままに出国していたのです。
でも動機は、ロケ地を見たいという方向には働いていなくて、映画が引き金とはなったものの、大都市ムンバイ自体を一度はやはり見ておかなきゃ、という方が強かった気がします。
それで今回2度目の旅で、ようやく来れたというわけなのですが。
今回もやっぱりロケ地ということに関しては、この映画では、どうしても行かなきゃ!という強い気持は生じていませんでした。
まあ見てから何年もたってるし。お弁当箱映画2本も行きたいし。来たかったというわりに滞在日数正味2日だし。時間ないし。
ムンバイの要チャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅で最後のオマージュ的ダンスシーンが撮られたことだけはわかっていたので、じゃ、そこ行っきますか、と。←軽
だったのですが。
だったはずなのですが。
ムンバイに到着後、ホテルの部屋に落ち着いて最初にしたことは、とある場所の検索でした。
ダラヴィスラム。
あくまでダメ元のつもりでした。
“Dharavi”+”Tour”+”Mumbai”で検索すると、真っ先に出てきたのがReality Toursという会社が主催するスラムツアーの告知でした。
サイトにとんで詳細を見たところ、スラムのウオーキングツアーが翌日の午後2時から開催されるよう。
「Dharavi Tour」をクリックすると、トタン屋根群の写真が目に飛び込んできました。
そして次の文章。
“Visit Dharavi and see why it is the heart of small scale industry in Mumbai.”
明日の夜には私夜行列車に乗るんだけど。
きちんとしている会社のようではあるけれど。
大丈夫かな。
このツアー自体もだけど。
行ってもいいかな。
結局その日は結論が出ず、当日の朝まで持ちこし、ぎりぎりになって申し込むことに決めました。
続く。