ひきこもりから街に出たときの、あーインド好きだ。

Airbnb日記, Airbnb diary インド日記
4月某日。

いまや各フードデリバリーサービスを駆使すれば、日本と同じ、いや速さでみるなら爆早のインドにおいて、引きこもりデスクワーク生活はいくらでも可能だ。でもそうやって引きこもっていると、慣れたいうてここは海外しかもインド、あらゆるデータ量超過気味の外に出るにはそれ相応の、相応以上の、エネルギーが必要になってくる。

それでも、億劫さマックスの状態でもなんとか外に出る。と。街中の音量、サンダルウッドやジャスミンのお香の匂い、ふいにあらわれるカラフルな寺院、屋台でドーサをひっくり返す鮮やかな手つき、ただ階段に座っているだけの人々、目を引くサリーやクルタの色の組み合わせ、そういったものが日常としてあふれた街中を徘徊しているうちに、あああああもうううインド好きいいい、がわきあがる。

家から出たところにこの世界がひろがっているというのは、さっき書いたこととまったく真逆なことを書いているようだけど、手軽でいい。これを味わいにきたのだ。遠い世界ではない。一歩外に出れば、インドが私に対話をしかけてくる。あらゆる形で。時には二人組の少女の形で。時にはおじいさんの形で。時にはティファン屋の、ミターイ屋の、大学生たちの、カップルの形で。ある時は流ちょうに、ある時は片言を駆使して、ある時は言葉以外の手段で。

この先しばらく海外で暮らすつもりでいろいろ整理して出てきて、今はインドにいるけど、いられるうちは長くこの国にいたいと思っているけど、今後いったん出国を予定はしているけれどそれはより長くいるための準備をするためで、だけど、多分私は、別にインドじゃなくてもどこでも、ひとつとことにいることに飽きたら動きたくなる、だから、いつかは、あ、もういいかな、がきてインドじゃないところに住むことを選択するだろう。ビザの関係はもちろんあるけど、そこをクリアしたとしても、いずれ、自分の中の、よしこのへんで、は来るだろう。別の場所でもっと強い惹きがでてきたときに、場所を移したい欲求がとどまりたい欲求を超えた時に。

だからインドに身を落ち着ける、みたいな決意は、今の時点で言い切ることはできない。そうなったらいいなという気持ちもないではないけれど、上記の自分の中にある衝動から、多分なさそうな気もする。ともかくそのへんはすべて泳がせる、気負いたくはない。

でもそれと、今のこのふとした瞬間にたちのぼる強いインドインドインド~!インド好き!を、他と比べて弱いものとして謙る必要もまったくないのだとおもう。今この瞬間に好き。この「今この瞬間」はこれまでに何年も積み重なっての今だからそこそこ長くはなってるとは思うけど。