滝沢園で森林ソロキャンプ。

キャンプ

怒涛の仕事月間だった4月、納期が明けた翌日、GWが始まる直前にソロキャンプに行ってきた。

今回は神奈川県秦野市にある滝沢園キャンプ場。山梨方面の富士山を含む景観キャンプ熱が少し落ち着いて趣きを変えたくなったのもあるし、今ではなかなか貴重な予約不要サイトということで、もしかしたらGW直前とはいえ既に予約争奪戦が始まっている時期でもサクッと行けそうな場所として、ストックしていたここに決めた。

滝沢園 キャンプ場
◇◆滝沢園キャンプ場。◆◇ 表丹沢水無川渓谷の大自然の中でのバーベキュー・キャンプはいかがですか。 お気軽にお越しください。

行きたいキャンプ場リストはEvernoteにストックしてある。

私は荷物の多い徒歩キャンパーなので、行きやすさは重要なポイントだ。交通機関は乗り換えが少ないほどいいし、徒歩距離もできるだけ平坦がよく、短いに越したことはない。なおかつ、1回のキャンプに使う予算はだいたい決めていて、なるべくその予算前後で収めたい。さらに、ソロキャンプに向いた静かなサイトであれば最高。

滝沢園キャンプ場は、こうした自分基準にぴったりの場所だった。

自宅から駅までの時間と乗り換え回数は許容範囲、駅からはバスが出ていて乗車時間15分程度、終点からは徒歩10分程度。加えて、この数年でキャンプ場利用料はどこも軒並み値上がりし予約要となったサイトも多い中、予約不要でフリーサイト1泊1100円(都内近郊では安い方)。

ヒルが出るらしいとか、フリーサイトまで川に渡した板をバインバイン渡らなければいけないらしいなど、いくつかの懸念材料はあったものの、ネットのソロキャンパーさんたちの評判はよく、どうやら某キャンプ芸人さんのお気に入りサイトでもあるらしく、ひとり静かに過ごせそうな雰囲気に満ちており、読書目的で行く自分にぴったりに思われた。

で、行ってみて。


小田急線渋沢駅北口から出ているから大倉行きバス(渋02)に乗り、終点の大倉で下車



風の吊り橋を渡り、


リトルスイスを銘打った看板横の坂を下り、


受付を済ませたら、


右端に見える板を渡って左の階段を上り、林間側のフリーサイトへ。
奥にほんのり赤く見えるのが私のテント(この写真は3日目に撮ったもの)。







最高だった。

実は初日は大雨で、最高どころか、人なんているはずもなく文字通りソロ、大急ぎでテントを立てながらそりゃそうだこんな日に敢えて来るなんてバカなのオレ?という気分に苛まれ、早々に寝袋にくるまり間欠的に降り続く雨とテントの脇腹を突発的に横殴りしてくる風と妄想を掻き立てる滝の爆音にまみれながら己に向かって「震えて眠れ」と呪詛を吐くなどしていたのだけれど、喉元過ぎればケロリとするのがB型の良いところ、なのか悪いところなのか、2日目には雨がやんで時折のぞく弱い日差しに満足するなどし、3日目には起きた瞬間からテントの中が既にすがすしく乾燥した空気に満ちていて、内と外を隔てるファスナーを開ければ澄み渡る清気が鼻に流れ込み、そのままむくりと起き上がってコーヒーを淹れ、夏に向けて深みを増しつつある緑を眺めるともなく眺め、初日に私を怯えさせた滝の音は今や鳥のさえずりを引き立てる心地よいBGMに後退しており、前室にお邪魔しますも言わずに侵入してきたメタリックな虫の動きさえ愛しく、「ああ・・・森林キャンプ最高・・・」となったのは我ながら単純だなとは思う。思うけれどつまりそれくらいには。

1日目は完全ソロだったものの、2日目からはほどよい配置でぱらぱらとテントがたった。やはりソロの人が多い印象で、オーナーさんの話では女性のソロキャンパーも結構来るとのことで、実際2日目は4組のうち、3人が女性だった。3日目にはもう少し人が増えて、これだけスペースあるのになぜ目の前に立てるのだ君は案件が発生しはしたけれど、そこはまあ、まあまあまあ、今回は許す(何様)。

贅沢なもので、密はいやなくせに、唐が立っているとはいえ女性1人なので完全ソロは怖く、むしろこれくらいの人数がいるとほっとする、というのはある。経営的にはもっと多い方がいいんだろうけれど。まあでも天候や日によって人数は前後するだろうし、晴れた週末はもっと多いだろうから、来るなら平日狙いは変わらないのだけど。

3日目には総勢300人ほどの高校生団体が河原側のサイトでデイキャンプをしていたけれど、事前に教えてもらっていたし、離れていたからか滝の音で消されるせいか、騒がしさは全然感じず。

とにかく、全体的に設備は必要十分、近くに温泉施設などはないけれどいちおう簡易シャワーもある。キャンプ場のオーナーさんもおねえさん方も感じよい。今まで行ったことのあるキャンプ場の中では自宅から一番アクセスしやすい。最寄り駅には改札目の前にスーパーがあり現地で食材調達可能。キャンプ地の近くには軽い散策によいスポットもある。自分にとってちょうどよすぎて、青い鳥は近くにいたのね状態。

敢えて難を言えば、トイレが遠く、毎回川の板を渡って往復しないといけないことだけど、実際雨で体が冷えた時には難易度瀑上がりだったけど、それを差し置いても。膀胱鍛えるしかないね。



オソマに見える河原の落木。お食事中の方すみません(意味のわかる方限定)。いや、でも木ですから。


豚に見える林間サイトに無造作に置かれた変形切り株。近くに寄るまで、まじめに豚の彫刻なのかと思ってた。


実は、大倉バス停へは、板を渡って受付前からの吊り橋経由でなくても、林間サイトの奥にある道からも行ける。


急な坂道を登らなければいけないものの、実はこっちの方が距離は近い。


上り切ったところを無人の野菜販売場前を通りすぎるなどして、5分も歩けば


レストハウス前へ。写真向かって左の道路奥から歩いてきたところ。大倉は、丹沢山の登山口にもなっており、登山客も多い。


水無川に渡る風の吊り橋一体は戸川公園という四季折々の花が見られる都市公園になっている。チューリップの季節は終わっていたけれど、藤の花をスケッチしている人々がいた。


途中見つけた花。これ、名前何? 落ち武者と名付けてもいいですか(why。


戸川公園じっくり散策は次の機会にまわすとして、再び風の吊り橋を渡り、


Googleマップを見て気になっていたおおすみ山居へ。




庭園を眺めながら、お抹茶と練り切りでまったり。

というわけで、また来ます。

というか、キャンプネタ、まだ続きます。

 とほ